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第22話

秋が深まり、朝は気温が低くなってきている。このうちに引っ越してきて、慣れてしまうと、シンとした木々に囲まれているせいか眠りが深くなり、起きるのが面倒になる。疲れているのかもしれない。 朝に肩を揺すられた。「早く起きないと朝飯食べる時間なくなるぞ」 広瀬はぼんやりと目を覚ました。東城が自分を揺さぶって起こそうとしている。もぞもぞして姿勢を変えてみた。眠くて覚醒できない。 うとうとしていると「だいたい夜更かしするから朝起きられないんだ」と彼が言った。 そもそも昨夜しつこくしていたのは誰なんだ。抗議の意味を込めて伸ばされた手を振り切った。 広瀬の考えが分かったのだろう、東城が笑いながら言う。「だって、お前がもっともっとっていうから」 その後も、爽やかな朝の時間には不適切なことを言うので、広瀬は、彼を無視して起き上がり、わきを通って部屋の外に出た。 同棲するのも考えものだ、と広瀬は思う。これじゃあ、身体がいくつあってももたない。東城は体力の塊みたいなものだけど、自分は違うのだ。彼のペースにあわせていたら、夜の生活で消耗しきってしまいそうだ。

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