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ライバル出現 #5 side N

ー 現在 ー 『行こうか………ホテル……このまま…』 真の言葉が脳内で何度も繰り返される。脈も呼吸も早くなる。胸が高まる。身体中が熱くなる。 ええいっ!これを何とか鎮めなければ… バレたら何とも格好悪い。 「えーっと……ホッ…ホテル…というのは…?」 動揺が隠せず、声が上ずっているから、もうすでに格好悪い。 「ホテルはホテルだよ。直…からかってる?僕のこと。」 真は俺を睨みつけた。 「いやいやいやいや。」 超高速で首を横に振る。 いや待て!ホテルと言っても色んなホテルがあるだろ?男の嗜みがきっちり用意されてるホテルと、お前が仕事で使うような、そうでないホテル。一体どっち?どっちのことを言っているんだ?確かに、真とそういう関係になってから、いつでも事がスムーズに運ぶようにと、財布の中に嗜みは忍ばせてある。でも、一つだけ。俺だって至って健康な成人男子!一回だけじゃ絶対無理だって!しかもさ、どんだけご無沙汰だったと思ってるんだよ!ここは諦めて一回戦で我慢するか、はたまた、二回戦に及んで、それ以降はナカにさせてもらって、後で殴られるか…どちらにしても待ち受けているのは快楽と制裁かぁ… う〜ん… 「直?直ってば!」 「へっ?あっ?いや、ごめん…」 「もぉ、何度も呼んてるのに…で、どうする?行くの?行かないの?」 何だよ…今日はまた随分積極的じゃねーか。もしかして…真もずっとしたかったのか?アイツ普段、そっち方面は淡白な方だけど、そこはアイツも成人男子!やっぱり、それなりにあるんだろうな。疼いちゃうっていう日がさ。 「よしっ!決めた!行こう!」  「うん…」 真は時計をちらりと見た。 「そっか…まだ2時過ぎだったね…さすがに昼間からは抵抗があるな…僕。」 真は考え込む。 いやいや!俺は全く抵抗ありません! 何なら朝からでも自信ありますから! 「あっ、そうだ!また書店に戻っても良い?それから…やっぱりちょっと何かお腹に入れておこうか?空腹でって、やっぱり良くないと思うし…」 「うっ、うん。そうだな。」 来た道をまた引き返す。 真はとても機嫌が良い。何だかスゲー楽しそう。ああ、可愛いなコノヤロウ♪

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