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第九章(16)
「あれはまだ開発中なんですよ。一体、どんな状態になるかわからない代物なのに」
「アルファエデンの代わりに、お前たちが日本で荒稼ぎしようと持ち込んできたんだ。どうせ、この施設のオメガたちに使うつもりだったのだから、最初にこいつで試してもいいだろう」
先ほどまでの寒さに代わり、急に体中が燃えるように熱を発する。同時に彩都の花茎が勃ちはじめ、後蕾から愛液が溢れだした。
「はあっ、あっ……、はあはあっ、な、に……、発情期は……、終わった、のにっ……!」
「……先生に打ったのは、今、開発中の強制発情促進剤ですよ。ここに来るVIPに満足してもらえるように、オメガたちには常に発情状態でいてもらわないといけないんでね……。だけど、これは……、すごいな」
彩都を見つめる男達の視線がじんじんと肌に刺さる。病衣の裾で隠していた花茎に触れる布の感触が、鋭敏に甘い疼きに代わる。ドンドンと胸の内側から鼓動が響き、体中から汗が噴き出して、彩都は暑さに耐え切れずにとうとう病衣を自ら脱ぎ始めた。男達の前に晒された彩都の肌は、天井からの蛍光灯の光を受けて白く輝き、その左胸から肩へと拡がる無数の花びらが一層鮮やかに浮かびあがる。
「お前、それはっ! そうか、お前は桜斑病サバイバーか!」
徳重の驚愕する声も彩都には遠くに響いている。頭を埋めるのは、ひたすらにこの疼きを治めてくれる存在のことしか考えられなくなっていた。
「んんっ! あっ、はあ、ああ、誰かっ……、さわって……、誰かっ!」
自然と彩都は自分の花茎に手を延ばした。それを見つけた徳重が面白そうに嗤うと、
「そいつに自慰などさせるな。なんともこれは拾い物だ。あの桜斑といい、この痴態といい、これは好事家相手に値が上がるぞ! ……おいっ、お前、なにをしている!」
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