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第十章(7)※

 稜弥が彩都の最奥を穿つ。高い嬌声で喉が切れそうだ。喘ぐ彩都の顔を後ろへと向かせ、肩越しにキスをくれた稜弥が一言、囁いた。 「彩都、愛している」  ――――、ガリッ。 「!! あっ! あああああッ!!」  目の前が激しく瞬き、光に体が包まれて凄まじい快感が吹き荒れた。その奔流は彩都の体の隅々へと拡がると、細胞のひとつひとつに染み渡り歓喜にうち震える。彩都の最奥で爆ぜた稜弥の白濁は止まることなく注ぎ込まれて、彩都を中からじわりと温めた。そして体を包んでいた光はひとつに集まると、彩都の中心深くへと吸い込まれて小さな鼓動を響かせ始める。  いつまでも注ぎ込まれる稜弥からの溢れんばかりの愛情に、彩都はとうとう体が支えきれずにシーツに体を投げ出す。そんな彩都を稜弥は後ろから優しく抱きしめ、自分がつけたばかりの咬み痕に小さく唇を這わせた。  愛しい人と番えた幸福に浸りながら、彩都は静かに意識を失った。

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