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つながる身体

 俺には三人の友達がいる。  一人はクラス委員長の尾沢。真面目で誰にでも平等。俺が一番信頼している男だ。  そしてモデルの仕事の関係でたまに学校を休む御坂。弟のように感じてつい世話をやきたくなる。時折、キラキラとした笑顔を向けてくる。  あとの一人は神野だ。  はじめはただののクラスメイトという関係だったのだが、俺にちょっかいをだすようになり、喧嘩したり女子に睨まれたりと散々な目にあった。  だが誰よりも俺の事を想い、冷えた心を包み込んで温めてくれた。名前で呼ばれるのも家族や親戚意外になく、慣れるまではドキドキして落ち着かなかったが、やめろと言っても止めないアイツのしつこさに負けて「吾朗」と呼ぶのを許した。  それに、俺にとって神野は特別な存在だ。そういう意味で好きだとおもっている。  まだ好きとは告げていないが、俺達は一応、恋人同士という関係だしな。  学校が終わってから家に遊びに来るときは透と一緒にご飯やおやつを食べたりゲームをしたり。ご飯の支度をしつつ二人の姿を時折眺める。それが俺の定番だ。  意外と好きなんだよな、その時間が。たまに二人が俺の方を振り返って、嬉しそうに笑うからだ。  そして、この頃は休みの日にも遊びに来るようになった。親が休みなので俺の部屋で二人きりになり、その時に良い雰囲気になればキスをする。たまに服の下から手を入れられて腹を撫でられる事があるが、キスは嫌じゃないので受け入れている。  今日も神野は遊びに来ていて、俺の部屋でDVDを見ていた。  しかも借りてきたDVDはアクションで、主人公にピンチが訪れてハラハラする展開であって恋愛要素なんてこれっぽっちもない。  それなのに、先ほどから俺を熱い目で見つめているのだろう。

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