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つながる身体_2
その視線を無視して画面を見つめていたが、次第に神野の腕が俺の肩に回りその身を引き寄せた。
「おい、邪魔すんなよ」
今、良い所なのだ。気を散らさないでほしい。
「後で」
だが、神野は止まらない。肩を掴むとそのまま押し倒された。
「おまっ、いい加減に」
強引さにムカついて引きはがそうとするが、
「ごめん、限界」
唇を唇でふさがれた。
「んっ、んんっ!」
たっぷりと口内を舌で弄られた後、唇が離れる。唾液で濡れている口を甲で拭い神野を見上げれば、いつもの優しい目はどこに、獲物を狩る肉食獣の如くぎらつく目をして俺を見ていた。
前に一度だけ神野を怖いと思った事がある。その時のようで、ゾクッと寒気を感じ腰が引けてしまう。
「やっ」
顔を引き離そうとするが後頭部を押さえられキスをする。ちゅっちゅと水音がいやらしく、神野の舌が俺を翻弄していく。
「ふ、あ」
「予想通り、可愛い反応……」
唇が糸を引きながら離れ、ペロリと濡れた唇を赤い舌が舐め、熱で少し目元が赤らんでいて、その仕草と共に扇情的にみえた。
突き飛ばせばきっと逃げられるのに、何ともいえぬ快感が俺の自由を奪っていく。
自分が自分でないような感覚に、目元がじわっと熱くなる。
「何、泣いちゃったの?」
「泣いてなんかっ」
言葉とは裏腹に目元から涙があふれ出る。
「いつもは君が泣かせているのにね」
唇を撫で、そのまま首を鎖骨を撫でていく。
「やだ、こうの」
手がシャツのボタンへと触れ、一つ、また一つと外されていく。
「駄目っ」
手を掴んで止めようとするが、また唇を奪われて歯列を撫でられる。
「んふ」
キスで思考が蕩けかけている間に、ボタンは全て外されていて、唇を離して神野の手が胸が身体に触れた。
「ふっ」
脇腹を撫でていた手は上へと動き、わきの下から胸へと撫でていく。
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