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第132話※

 優作の指の動きは先ず違和感を無くす為にか、ゆっくりとした抜き差しが始まった。  その度に濡れた卑猥な音が佐奈の耳に届き、居たたまれなくなる。  恥ずかしさと気になるとで、チラチラと優作を見る度に目が合う。その目は一見優しく佐奈を励ましているかのように見えるが、その奥に熱い情欲の焔が灯っているのがよく分かる。 「佐奈、どう? 違和感はマシになってきたか?」 「う、うん……マシかな?」 「そう」  優作がそう呟いた瞬間。 「やあぁぁっ!?」  突然、目の前で火花が散ったかのような、強烈な刺激が全身を一気に走り抜けていった。  直腸の腸壁をぐるりと押された時、ある一点を掠めたためだ。 「ここか……」  佐奈は荒い息を吐きながら、涙目で優作に視線を向けた。嬉しそうに舌舐めずりをした肉食獣のように佐奈の目には映った。 「い、いや……優作……やめて……」 「思ってたよりも弾力があるんだな。ここ気持ち悪いか?」 「き、気持ち悪いって言うか……変な感じ……怖いからあまり触らないで……あっ……ん」  グリグリと押されれば、佐奈の男根は痛い程に勃起し、先走りが溢れているという目を覆いたくなる光景まで見えてしまう。 「ここ、初めは気持ち良いと感じない奴もいるらしいけど、佐奈はやっぱり素質があるみたいだな」 「あぁぁ……やぁ……ゆう……触ら……ないで」  弄られれば弄られる程に感度が更に上がっていく。余りの快楽の深さに佐奈は首を振り、足はシーツを蹴っている状態だ。 「お願い……優作……あぁ……はぁ」 「ほら指も三本入ってるぞ。分かるか?」  いつの間に指が増えていたのか。その事にも気づかないくらいに、佐奈は快楽の深海へと沈んでしまっていた。  

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