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第134話※

「挿れてって……佐奈、ムリしなくていい」 「ちがっ……ごめ……」  まるで慰めるように優作は佐奈の太腿を優しく撫でる。だが佐奈は首を必死に振る。 「オレが……欲しいんだ……勝手言ってごめん……」 「佐奈……」 「なんか……お尻が凄く疼いて……指じゃ、なんか物足りない……」  あまりの羞恥で佐奈の目には涙が溢れてくる。 「でも佐奈……」 「お願い優作。セ……セックスって二人で気持ち良くならないと意味ないだろ? オレだけ気持ち良くなっても仕方ないよ……」  佐奈は半身を起こし、優作の男根をそっと握った。すると優作の身体と雄がビクリと震える。  初めて触れた優作の象徴。熱くて大きくて長くて……正直こんなものが、あの小さな孔に入るとは到底思えない。もしかしたら切れるかもしれない。  だけど今は優作が欲しくて堪らない。そして何より優作にも気持ち良くなって欲しい。  ただそれだけだ。 「本当にいいのか?」 「うん」  佐奈の迷いのない返事に、優作は自身の雄を握る佐奈の手をそっと外すと、唇にキスを落とす。そして佐奈をうつ伏せの体勢を取らせる。 「いやだ、優作……」 「どうした?」  突然慌てたような声を上げる佐奈に、優作は驚きながらも優しく問いかけ、佐奈の綺麗な背中をさすった。 「後ろだと優作が見えない……」 「嬉しいこと言ってくれて……。でも初めは後ろからの方が楽らしいから、今だけ我慢出来るか?」 「……分かった」 「いい子」  佐奈の頭を撫でた優作は、ペニスにゴムを着け、ローションをたっぷりと指に垂らした。それを柔らかくなった蕾にも塗ると、指をいきなり二本挿入してきた。 「あっん」  ビックリはしたが、痛みは全くない。 「もう少し広げるな」  尻だけを高く上げた恥ずかしい格好。だがずっと忍耐強く佐奈を傷付けないようにと、準備をしてくれている優作に不満など言える訳がない。    

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