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第137話※
そして優作の荒い息。きっと余裕など無い。
激しく揺さぶられる度に、佐奈の口から絶えず嬌声がこぼれていた。
「佐奈……佐奈、顔見たい……」
「オレも……優作の顔が……あ……」
体位を変えるため熱が一旦抜けた事に、佐奈の秘孔は不満そうにひくついている。
だが直ぐに優作と向かい合うと、熱が埋め込まれ中は満たされる。
「っ……ん……」
優作のたくましい腹筋に汗が一滴、溝に添って伝い落ちていく。それはとても艶かしく、佐奈はほぼ無意識にその汗を指で掬って舐めていた。
しょっぱいはずのものが、何故か極上の甘い蜜のように口内に広がる。
その一連の動作を見ていた優作が、弾かれたように佐奈へ噛みつくようなキスを仕掛けてきた。
「ぅ……ん……」
必死にそれに応え、目の前にいる愛しい男を求めて飢えを満たそうとするのに、まだ足りない。
「佐奈……佐奈、もっと」
「優……作、ゆう……」
優作の全てが欲しい。佐奈の全てが欲しい。お互いに長年の想いをぶつけ合うように、貪り合った。
「あぁ……ゆう……そこばっかりやめて……」
指とは全く違う刺激。優作の猛々しい雄で前立腺を集中的に責められると、腸壁全てが性感帯になったかのようだ。
それが更に狭い肉筒に広がっていく気がして、佐奈は少し怖くなる。
「良かった……佐奈、気持ち良さそうだ……。俺も、気持ち良すぎて……もうイキそうだ」
優作の声にも気付かず、佐奈はただ深すぎる快感にひたらすら嬌声を上げるだけ。
そんな佐奈に優作は、繋いだ手をギュッと握りしめ、低く唸ると頂点に達した。
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