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35-いっっひゃっっ![だから『SAYA』じゃないから]2

「また、何か考えてるな?」 目ざとい真矢に咎められた。 「あぅ……ンっっ。考えてたけど……真矢のコトだ」 滑らかで触り心地のいい首に腕をまわす。 「何考えてた?」 「あっぁ……ハァッ……。オレ、さっきみたいに転がされたりとか、なんか……スキだ」 「え?なんで?」 「ん……ぁ真矢の腕の中で、真矢に好きに扱われてると、オレは真矢のモノで、全部任せてれば大丈夫って気になるから」 「そうか。サヤちゃんがそう言うなら、この時だけは頼れる男だって思ってもらえるよう努めるよ」 「はって……」 エッチのときだけ頼れる男って、どうなんだ。 オレからすれば真矢はメチャクチャしっかりしてる。けど、真矢は自分の事をガキ臭い性格だと思ってるらしい。 もちろん、鈍いオレにはどこら辺がガキ臭いのかよくわからない。 それでも、オレと一緒だといつもついつい甘えてしまう……なんて言われると嬉しくなる。 まあ、オレには真矢が甘えてくれた記憶なんか全くないけどな。 そして当然、オレは他の友達に接するときの100倍は真矢に甘えまくってる。 「本当にサヤちゃんは俺を調子づかせるのが上手いよな。いつも踊らされてる気がする」 身体を抱き込み、グッと深く押し込まれた。 「んん…あぁっっぁ…踊らされてってなんだそれ?そんな…アっ……」 いつだってオレが真矢に踊らされてるだろ。 「んぁ…オレは……ああっ……あっ真矢…キタぁっっ!…んんんぁっン!」 「サヤちゃん…はぁ…かわい……」 ……こうやって、ベッドの上でもバカみたいに踊らされてるし? 身動きできないほど抱き込まれ、真矢の顔に似合わ筋肉質な肉体全てを使って愛撫される。 中と外の逃げ場のない快感に、全身の毛穴が開いて汗が噴き出した。 「んぁ…ああっアッ!あんま……ダメ…ん…イクっ……身体すりつけられたらっ……イくからっ!」 「はぁっ…はっ……イっていいのに」 「ヤぁ…ひとりはヤだっっ……」 小刻みな腰の動きとともに擦付けられる真矢の身体を少しでも離そうと腕を突っ張る。 なのにさらに強く抱きしめられた。 真矢が快感にヒクつくオレの中を味わいながら、耳元に口を寄せる。 荒い息混じりの低い艶声がオレの耳を犯す。 「俺の好きにされたいんだろ?だったら、泣きそうな可愛いイキ顔を見せてよ。聖夜(まさや)」 「………っ」 名前を呼ばれ、プシュンと何かが弾けた。 真矢が、はち切れんばかりになっていたオレのモノの先端を、指先でチュクチュクとなでる。 「…!!!…ズルいっん…んぁ…イ…、っ出る……」 指が行き来する鈴口の内側に痛いくらいの快感が刺さった。 真矢の指を押し上げるように、ブシャッっと飛び散ったオレの欲望。 「かわいい……」 真矢の綺麗な頬に、ドロドロと濃い液体が二筋の白い線を引いていた。 そしてその線を再現するように、濡れた指でオレの頬をなでる。 「ううう…ばかぁっっっ」 オレ一人イカされ、真矢はまだ余裕。 いや、むしろ最後オレをイカせてる間に、肉体的な昂ぶりを落ち着かせてたように見えた。 「なんで怒ってるんだ? サヤちゃん、可愛い。大好きだよ」 耳に黒蜜のようにトロリと甘い声をそそぎ込む。 「うっ…あ……ずるいっっ」 オレが真矢の声に弱いって知ってるくせに。 真矢はオレの機嫌をそこねても、『可愛い』と『大好き』だけで丸め込めると思ってるフシがある。 オレの頬に塗りつけた精液を、今度は真矢の舌が優しく舐めとる。 「サヤちゃん……大好き」 舌だけじゃなく、温かい吐息もオレの頬をなでた。 助走のように優しく動きを再開。その緩やかさが、逆に気が狂いそうな快楽を期待させる。 ……はぁ。真矢……。 「オレも……すげぇ……大好きだ」 やっぱりオレは、多少のことなら真矢の『可愛い』と『大好き』で、アッサリ丸め込まれちまうらしい。 ◇ 真矢とへとへとになるまでキモチ良くなって、今は服を着てまったりしている。 壁にもたれ、ベッドに足を伸ばして座る真矢の太ももに、頭を乗っけて膝枕。 髪をすくようになでてくれるのがキモチいい。 反対の手を引き寄せれば、なれた仕草でオレの唇を指でなぞり、その指をくわえれば口内で遊ぶ。 「真矢ぁぁぁ」 「ん?」 ………まただ。 こういう時には大人のぽい色気のあるトーンで真矢の名前を呼ぼうと思うのに、いざとなると子供みたいに甘えた声を出してしまう。 なかなか身に付かない。 「その…名前……」 「うん?」 「オレの名前あまり呼ばないよな」 「え????そうかな?」 真矢がきょとんとしてオレを覗き込む。 「ん……。さっきみたいに、たまにしか呼ばない」 「……? 確かにフルではあまり呼ばないけど……」 フル……ってなんだ? 「ずっとネットでの『SAYA』のままで、本名はあまり呼んでくれない」 「ああ、愛称しか呼ばないってことか。みんな聖夜(まさや)って呼んでるから、サヤちゃんって呼び方のほうが『俺だけ特別』って感じがするんだ」 「そ、そっか!!!」 名前を呼んでくれないのが寂しい……なんて思ってたけど、そう言われると確かにすごく特別な感じがして嬉しくなってくる。 「でも……実はSAYAって名前は、声の募集の時に聖夜を『セイヤ』って読みにするつもりが、なんでかミスって『SAYA』にしちまったってだけなんだ。つまり、オレと何の関係もない、ただの書き間違えなんだよな」 足をバタバタさせながら、ちょっと恥ずかしいミスを告白してしまった。 「はっっっ?????」 『ふっ。バカだな』って笑ってくれると思ったのに、真矢が愕然とした表情になった。 「え…?俺がずっと愛情込めて呼んでた名前が……だだの書き間違え??」 あれ、オレが思ってたよりずっとショック受けて……る?

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