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番外編:聖夜のプレゼント3

「気持ちいい?」 「イイっ…!んンァ……あっあァっんっ!真矢、もう……!もう!」 涙目で懇願するけど、ニッコリ笑って唇をチョンチョンと突かれる。 ……これは、もうちょっとちゃんと言えって事? ちょっと……恥ずかしい。 「んぁ……お兄ちゃん、お願いだから、イかせて!サヤもうコッチ出したい。……んっァ」 当たり前のように舌ったらずの甘えた高い声になる。甘ったるすぎて自分の脳が溶け出していきそうだ。 「十一歳なのにもう出せるの?」 「ううぅ…出せるっ。もうコッチでイキたい。さわっていい?」 「自分でできるの?偉いね」 真矢がオレを仰向けに転がした。 「んっ……できるっ。ねぇ、お兄ちゃんも一緒にイッて」 みっともなく足が開いてしまってる事なんか気にする余裕もなく、真矢に揺すられながら自分のモノをこすった。 「うん、俺ももうイキたい」 「あっ…ぁっぁっああ!まやお兄ちゃん、ぁあ!はひ……はぁっはぁっっ!」 真矢に追い込まれて、また訳が分からなくなる。 いいっ……。また、頭、溶ける……。 オレの目にはちょっと必死な真矢の顔だけが映って、心臓はバクバクで全身は汗だく。 もう、いつでもイケそうだった。 「んっ…はぁっ!サヤちゃん、イクよ」 「ンァああんっ…んっんイクっ!……ぁはぁ…はぁ…お兄ちゃん……ぁあっ。気持ちイイっん」 快感に震える真矢の声でオレが先に弾けてしまった。 けど少し遅れながらもほぼ同時に真矢もイッた。 脱力する真矢を見て、頭の中が『幸せ』で一杯になった。 ところで、幸せで気持ちイイのは、いいんだけど、やっぱ……なんかいつもと違うのが気になる。 何でだ? あんん…ん……!まだ…気持ちいいし。 「お兄ちゃん、何で……?なんか違う」 「……あーそれは……」 微妙に口籠りながら真矢が身体を起こすと、ズルりとモノが抜けた。 その感触もたまらなく気持ち良くて……。 「えっ!? もしかして、生でしてた!?」 尻を伝う生暖かい感触に驚いた。 「……ごめん」 真矢が思いっきり目をそらした。 そうか、ずっとなんか違うって感じてたのはコレだったのか。 ………。 「ヤバい……。生とか……超ヤバい」 「ごめん、サヤちゃん、きちんと了解得なくて……」 「……生、超気持ちイイよ、やべえよ、ああ、もう、どうしよう。知らなかった。本当全然違うんだな。もうイキまくりなはずだよっ」 「怒ってる?」 「怒って……?何でだよ。真矢ぁ、オレもう本当、スッゲェ気持ち良くて……だから、えーっと気持ち良かったんだってば!」 真矢とゴム無しでやったのは初めてで、興奮と感動で全く言葉がまとまらない。 とにかくギュッと抱きついて、感動を伝える。 「勝手に、ごめん」 「謝らなくていい。けど、もうちょい早く教えて欲しかった。そしたらもっと……」 もっとしっかり生の真矢を感じたのに……とは、口に出せなかった。 「そうだね、ごめん」 「だから謝らなくていいって。サプライズみたいなつもりだったんだろ?」 「え、サプライズ……まあ、そう……なのかな?」 「はぁー。ショタ設定はグダグダになったけど、真矢が最初に言ってた『気持ちの良いことをいっぱい教えてあげる』っていうのは本当だった」 「そんなことないよ。サヤちゃんのショタ演技バッチリはまってた」 真矢は満足げに微笑むけど、ちょっとショタっぽい言い回しをした以外、演技なんかしてないんだけどな。 「あ、で、結局真矢が最初に言ってた『ショタレ』って、その……ショタ……レイプって事?」 そこから『小学五年生、十一歳』なんて小っ恥ずかしい設定ができちまったんだし。 「は……?いや、まさか。本屋で売れ残りとか汚れとかで返品不可になった本を『ショタレ本』って言うらしいんだ。美奈姉さんに見せられたのは本の状態であって、中身は関係ないよ」 「え?じゃ、コレ、何だったんだ?」 「何って……だから、ショタレ本がたまたま無理矢理っぽいのに甘えてられる設定だったから、サヤちゃんがイヤイヤ言いながら甘えてくる可愛い姿を見たくなっただけ」 「ええええ……」 「ノリノリに見えてたけど、もしかしてサヤちゃん本気で嫌だった?」 「ノリノリじゃないけど、その、ちょっと楽しかった」 「よかった。かなり反応が良かったのに、実は嫌だったって言われたら、どうしていいかわからなくなるところだ」 「いや、反応が良かったのは………」 言いかけてすぐに口をつぐんだ。 「ん?何?」 「いや、だから…その。付けてないのが……ヨくて……その」 真矢の肩に顔を隠してモゴモゴと言う。 「ふふ……嬉しいな。俺もだよ。直接サヤちゃんに包まれて、信じられないくらい幸せだった」 「……そっか……良かった」 小さく頷いて真矢の頬にキスをした。 けど、内心じゃ……。 『生サイコー!!』なんて叫んでベッドをゴロゴロ転がりまくりたい気分だった。 「あ、そうだ、サヤちゃんにプレゼント……」 オレの腰をそろりと撫でながら真矢が言った。 「うん、受け取った」 「え……?」 「ホワイトクリスマスってヤツだな」 「…………え?」 真矢がオレをじーっと見てる。 もしかして、もうちょっとちゃんと言えって事か? 「いや、だからその……何ていうか、その……中で出されたの初めてだからちょっとびっくりしたけど、真矢がくれた『プレゼント』嫌じゃないし……その、むしろ嬉しかったって言うか、今も中に感触があって、ちょっと変な感じだけど、より一つになった感じがするって言うか、えーっと。だから。嫌じゃないし、嬉しいし、あ、でも、後で外に出さないといけないけど、ちゃんと受け取ったから」 たどたどしく言葉をつなげる間、何故か真矢にじっくり見つめられてちょっと恥ずかしい。 「……あー…っと??嬉しいって思ってくれたんだ、えーっと『プレゼント』……?」 「おう」 「そっか。うん、そうか。それは……えーっと、俺も嬉しいよ」 上手に言えなかったけど、真矢に気持ちが伝わったみたいだ。 「オレは何か真矢にプレゼントできたかな」 つぶやいたオレを、真矢が抱きしめた。 そしてじっと目を見つめられる。 「今こうやって一緒に居てくれてる。……サヤちゃんの全てが俺へのプレゼントだ」 「ふぁ……っっ」 真矢の低く甘い声に脳天直撃された。 立っていたら腰砕けになってたはずだ。 「まや……オレ自身をプレゼントだって思ってくれるなら、いつだてあげるから」 ドキドキしている胸を擦り付けた。 「もう……サヤちゃんは。はぁ、何でこんなに可愛いんだろう。本当に大好きだ」 真矢の言葉に溶かされて、幸せで、幸せで、幸せで、幸せで……。 ◇ その後眠るまで真矢に甘やかされ続け、目覚めて今日がクリスマスで、特別な日だってことが少しイヤになった。 特別な日なんかいらない。 毎日こうやって、真矢と抱き合って寝れたらいいのに。 ボーッと真矢の顔を眺める。 真矢はとっくに目覚めて、オレが目をさますのを待っていたようだ。 「まや……好きって言って?」 「好きだよ、サヤちゃん。おはよう」 「あよ……」 開口一番のオレの唐突なセリフにも、何でもないように応えてくれる。 ギュッと抱きついてささやかなイチャイチャを楽しんで……。 起きて床においてあった自分のバッグの上に何か乗ってる事に気付いた。 「あれ……?」 シンプルなラッピングバッグにクリスマスカラーのリボン。 えっ、これって。 驚いて口をパッカリ開けてるオレに、真矢がわざとらしい声を出した。 「わぁ、サヤちゃんいい子にしてたから、サンタさんが来てくれたんだね」 手を伸ばしてクチャクチャなオレの頭を撫でる。 「真矢…これって」 「サンタさんからだね」 「いや、真矢……」 「サンタさんだよ?」 そんなわけねーだろ……。 「何でそんなサンタさんって事にしたがるんだ」 「それはもちろん、俺からのプレゼントは夜にタップリ受け取ってもらったから。これはサンタさんからなんだよ」 「…………」 あ……オレが自分でトンデモナイ事言ったのか。 頭飛んでるって怖えな。何で中出しをプレゼントだって思ったんだろ。 変態すぎる。 あああ……。 あの部分の記憶を消したい。 「あ、ゴメン、オレ、何も用意してない」 「ん?だから、これはサンタさんからだし、俺は昨日サヤちゃんの『初めて』を貰ったから」 「は?初めて……?」 って、あっ……初めて……の生で中出し。 うあああああ……。 顔を真っ赤にするオレを真矢が楽しそうに見てる。 「えーっと、あ、そうだ。真矢、オレはアレやコレやでもう返品不可だし。ちゃんと引きとって大切にしろ」 「え……どういう意味……?あ、もしかして、『ショタレ本』になぞらえてる?」 俺の下手くそすぎる比喩を真矢がどうにか汲み取ってくれた。 「返品不可なのは嬉しいけど、サヤちゃんはどうやったって汚れないし、ずっと綺麗なままだよ」 綺麗って……。今だって、頭は寝癖でグチャグチャで、寝起きのシャキっとしない間抜け顔なのに。 むしろ綺麗なのは真矢の方だ。 髪はサラサラで顔もスッキリ。同じ寝起きだとは思えない。 「さ、サヤちゃん早く起きて、ご飯食べよう。それからバイトの説明だ」 「んっ!」 冬休みの間、真矢ん家の酒蔵の直売店でオレはバイトをする事になっていた。 休みの間もずっと真矢と一緒。そして毎日ではないけど、何度かは泊まらせてもらう予定だ。 真矢が蔵の部屋の木戸を開けると、冷たい冬の風が吹きこんできた。 「あ、ちょっ、寒いって!」 なんて言いながら、真矢に抱きついたりするのが楽しい。 「空気を入れ替えたらすぐに閉めるよ。ヒーターついてるから、そこで着替えて」 「あっ冷てっ!」 Tシャツを脱ごうとしたら、冷えた手で腹をなでられた。 そして後ろからギュッと抱きしめられる。 「サヤちゃん、大きな声を出したらみんなに聞こえちゃうよ」 真矢がふふっっと笑った。 こんな会話なら聞かれたって全く構わない。でも真矢の悪ふざけに乗っかった。 Tシャツの裾を胸までめくり上げて真矢を振り返る。 「お兄ちゃん、サヤのお洋服脱がせて?」 ……あれ?何でだ。 真矢がふらふらと離れて、どさりとソファに倒れるように座った。 「ちょっ、何だよ。放置すんなよ。一人にされたら、恥ずかしいって!!」 「サヤちゃん、朝っぱらからそれはちょっと破壊力ありすぎ……」 「は!? 真矢がやりだしたんだろ」 真矢はソファに寝転んで両手で顔を押さえている。 「あーもう!!サヤちゃん、乳首見せダメだからっ!すごい可愛いんだって!自覚なさすぎっ!はぁぁっ!振り返って乳首見せるって、何!? 可愛いっ!もう、可愛いっ!」 え、ええええ!? 「ちょっ、真矢、声デカイ!窓開いてるから!」 あまり聞かない真矢の大声と、その意味不明な内容に驚いた。 乳首って…見えてたのか?意識してないからわからない。

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