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第7話※
「服、脱げよ。俺だけなんて不公平だ」
「不公平って……はいはい、わかりましたよ」
千歳は笑みを零して優弥から身体を離すと、ブレザーとワイシャツを脱ぎ捨て、ズボンの前も寛げた。
「ほら、これくらいでいい?」
千歳の適度に筋肉がついたバランスのいい上半身が晒されている。
下は脱がないのか……と一瞬思ったが、千歳に堂々と全裸になられても、それはそれで恥ずかしいと気づき、優弥は黙っていた。
そして、千歳の両足を跨ぐように向かい合わせに座り、その背中に腕を回して胸に抱きつくと、千歳も抱き締め返してくれた。
「どうした? 自分から甘えてくるなんて、珍しいじゃん」
「たまにはな。嫌なのか?」
「まさか。大歓迎!」
千歳の笑顔に安心した優弥は、そのまま千歳の唇にキスをした。
「んっ……ふ……」
角度を変えて何度も深く合わせる。
「……高瀬……もう」
吐息とともに優弥が呟くと、千歳の指が優弥自身に絡められた。
「あっ、違……くて……」
「違うって……」
千歳の手を優弥が押さえて止めると、千歳はちょっと驚いた様子で優弥の顔を覗き込んできた。
「いいの? 深海」
優弥の言いたいことがわかったのか、千歳が確認してくる。
その問いに優弥は無言で頷いた。
「じゃあ、ちょっと腰上げてて」
言われた通り、優弥は千歳の両肩に手を置く姿勢で腰をあげた。
千歳は枕の横に置いてあったクリームを手にすると、それを指につけた。
「最初、冷たいかもしれないぞ」
そう言うと千歳はその指をそっと優弥の後ろへと入れてくる。
「……くっ……ん」
冷たさとそこを開かれていく違和感に自然と声が詰まり、千歳の肩に置いている指にも力が入ってしまう。
やっぱり最初に入れられる感覚は、いつまでたっても優弥は慣れることが出来ない。
すると、優弥の気を紛らすように千歳が優弥の胸を舐めてきた。
「あっ、んんっ!」
左右の突起を交互に舐めたり吸ったりされ、時おり軽く噛まれたりする。
「んぅっ……あ、ああ」
それは、後ろの違和感を忘れるくらい濃い愛撫だった。
胸へと優弥の意識がいっているうちに、千歳は十分に後ろを解したようだ。
気がつくと、千歳の指が抜かれたそこは奥から疼いてくる。
「あっ、高瀬……もう、膝、立ってられ……ない」
意識しないと座り込みそうな身体を、千歳に抱きつくことで優弥は必死に支える。
それなのに……。
「んぁ……お前、いい加減に……しろよ。そこ、ばっかり」
優弥が抱きついたことで、さらに密着した胸を千歳はしつこいくらいに舐め続けていた。
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