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第27話※

「だろうね。だいぶ身体の緊張ほぐれてきたみたいだし……でも」  そう言いながら、千歳は後ろから手を回して優弥自身をキュッと握ってきた。 「ああっ!」  途端に崩れ落ちそうになった優弥の腰を千歳が左手で支えてくれる。 「ここはまだ、足りないみたいだね」  千歳の手が動くたびに、オイルの感覚が優弥自身へと纏わりつく。  オイルで滑りがいいせいか、千歳がそこを擦りあげると優弥の身体の中にいつも以上の快感が走り抜ける。 「あっ、やぁ、高瀬!」 「ほぐれるどころか……どんどん硬くなってる」 「やだぁ……んっ、あぅ」  そんな当たり前のことを言わないで欲しい。  千歳にこんな触られ方をして、そこを硬くするなという方が無理な話だ。  千歳の指が先端を撫でると、優弥自身の雫が溢れ出すのが自分でもわかる。  自分の出したものか、オイルなのかはわからないが、千歳が手を動かすたびに湿った音が浴室内に響いて恥ずかしい。 「はぁ……あんっ、あぁ、んんっ」  ひっきりなしに零れる優弥の声も、まるで自分のものじゃないかのように艶めかしくて、いやらしく聞こえる。 「優弥……」 「あっ!」  耳元にかかる千歳の熱い吐息にさえ、優弥は身体が震えてしまう。 「イキたい?」  千歳に、低くそう囁かれて優弥は何度も頷く。  このまま焦らされたら、どうにかなってしまいそうだ。 「じゃあ、一度抜いとこうか。まだ、これからだしね」 「あ、ああ……んっ」  千歳の手の動きが明らかに解放へと向かって動き出した。  左手は優弥の上半身を支えながら胸を弄り、右手は優弥自身を擦りながら、弱い部分をときおり爪で軽く引っかいてくる。 「うっ、高瀬……はぁ、んんっ!」  千歳の指が優弥自身の先端をグッと刺激した瞬間、優弥は堪えることが出来ずに自身を千歳の手の中へと放っていた。 「はぁ……はぁ……」  ものすごい解放感に、優弥は荒く呼吸を繰り返しながら、下のタイルに座り込んでしまった。 「力入らない?」  千歳が優しく聞きながら、優弥の腕をひいて起こしてくれる。  そして、千歳はイスに自分が座ると、その膝の上に向き合う形で優弥を座らせた。  恥ずかしくて優弥が思いっきり俯いてしまうと、千歳は優しく優弥の頬を掴み、軽いキスを唇にする。 「可愛いなぁ、優弥は。ここもね」  唇を離した千歳にそう言われて、千歳の言う箇所へと目を向けた優弥は、自分の身体の変化に驚いてしまった。 「なんで……?」  そこはさっきイッたばかりだと言うのに、千歳とのキスにさえ反応して勃ちあがりかけていた。 (あんなキスだけでこんなになるなんて、高瀬だって『淫乱』って呆れてるはずだ……)  自分のあまりの痴態に、優弥は真っ赤になって千歳から顔を逸らしてしまった。

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