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伸ばされた手に頬擦りして。六
他人の手に触れられたことがなかったせいで、強く握られてもいないのに先走りが止まらない。
彼の手を濡らして、滑りをよくさせていく。
それだけじゃない。
ぬちゅっと厭らしい音を響かせてどんどん濡れていく。
「あ、俺の服を噛んで声我慢してる!」
「あっ」
紫呉が私を少し押し、自分の甚平を雑に引っ張り脱ぐ。
すると、畳の上にころころと何かが転がって落ちた。
「なに?」
「ああ、ローション。これで楓の身体をべたべたにする」
「ちょっと、待って、冷たっ」
胸に冷たい液体が落ちてくる。とろみがついた液体はゆっくりと肌を滑っていくのでくすぐったくてじれったかった。
「な、にこれ。ひゃ、んっ」
垂れていく液体を掬い上げて、紫呉は私の胸に塗る。
ピンと尖った乳首を、ぬめぬめした手が弾く。
爪で引っ掻かれたら、声を我慢できなかった。
急いで口を抑えるが、今度は紫呉が顔を近づけて舌で転がしだした。
「んんっ……や、です、それ、やだっ」
「うそだあ。声が甘くなったよ。指で摘まんで転がすと、楓のここがプルンプルン揺れて先走りが」
「や、下品っ」
紫呉の肩を追いやると、硬くなった自分の熱芯が大きく揺れて垂れていくのが分かった。
「紫呉さん、酷い。私ばかり変な声出させて」
「俺があんあん言っても、しょうがないでしょ」
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