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ぴろーとーく 五

キスをねだるために俺を見上げる楓。 その仕草が色っぽくて、唾をのむ。 「……あのキスしないんですか?」 待っていた楓が不思議そうに首を傾げる。 だめだ。楓が何をしても可愛い過ぎて辛い。 「キスしたい」 「はい」 「が、キスだけでは満足できなくなるので何か案はありませんでしょうか」 「……別々にお風呂に入る、とか」 それは嫌だった。 せっかく楓がこんなに可愛いのに、そんなの寂しい。 俺だって、触れるだけのイチャイチャを楽しみたい。 身体を繋げなくても、愛おしいのに、どうしても身体の芯は暑くなってしまう。 「ふふ。人を愛すのって難しいんですね」 「へ?」 「紫呉さんの、あたふた姿、愛おしいです。――大丈夫ですよ」 楽しそうに笑って、頭を撫でてくれた。 が、その手は今まで俺のイチゴオバケをにぎにぎしていた手だ。 可愛いから許すけど。 「本当、難しいっす。どうしたら世界で一番幸せにできるだろうか。 俺ばかりが幸せになってしまう。

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