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だけど俺は会長なんかの事より突然柚さんが呼び捨てにしてきた意味を、もう少し考えた方が良かったのだ。
「や…嫌です、」
「悪い子には、反省してもらわなきゃ」
「反省って…?俺何も悪いことしてな…アッ、それ…ッ、待」
「自覚してないのが一番タチ悪いよね」
「っあ!」
昨日まで柚さんが愛してくれていた場所へ、熱くもないただヌルヌルした無機質な物体が差し込まれる。エロサイトでよく見る男性器を模したシリコン製の玩具。所謂大人のオモチャに、ローションをたっぷり塗られたものが秘部へと入り込んで来る。
柚さんのものに比べると圧迫感は少ないのに、前立腺を刺激するような突起があって擦れた瞬間に快感が走る。
ベッドの上で下着を脱いで足を開くように言われ、M時に開く俺の足の間に柚さんが腰を落としている状況なのだが…どうやら柚さんはかなり怒っているようだ。
でもなんでだろう…勝手に行ったから?それとも求人誌握り締めてたのがバレた?あとどうしてこんなものを可愛い柚さんが持ってるの?
何も分からない。でも早く機嫌をなおして欲しい。だって柚さん…なんだか冷たい。
「あっ、あ、…やだ、ヤダ柚さん、やだ…!」
「知ってる。だからやってるんだもん」
足を閉じようとすると柚さんの空いた腕に阻止された。出し入れされるたびに突起が前立腺を刺激して、嫌だと口にしても俺自身は正直で先端から先走りがトロリと垂れていく。
「怒、ないでください…!勝手に行って、ごめんなさいっ。会長に…柚さんが家に居るって言われて…不安になって…ッ」
「違う」
「ひっ…ん、く!」
ググッと入るギリギリまで奥に押し込まれ、喉が仰け反った。掻き回すように動かされてシーツを掴む手に力が篭る。
「…もし、あいつが嘘ついてたらどうするつもりだったの?行っても俺居なくて…そしたら純希食われてたんだよ」
「えっ…そ、それは、…無いと思っ」
「だからそういうのが分かってないって言ってんだよ」
ガッとボールを掴むように頬を掴まれて顔を引き寄せられた。柚さんにはありえない乱暴な動作に困惑して、頭が追い付かない。
ただ分かるのは寄せられた顔がいつもと違って全く笑ってないってことだ。
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