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瞬間、ビリビリと下半身から強い電流が流れるみたいに全身が痺れ息が詰まる。前立腺を押す刺激とはまた違った刺激に我慢できず白濁液が自分のお腹に飛んだ。
「……ッ!」
「ヤバ」
柚さんが眉を顰めて俺を見る。いつもなら柚さんより先にイッてしまった申し訳なさからすぐに謝るのだが、お腹の奥がビクビクと痙攣して謝るどころじゃない。イッた筈なのにまるで止まらずにずっとイキ続けてるみたいな感覚だ。
「あぁ…っ駄目…抜いて!抜いて柚さん!怖い…!」
「だいじょーぶ、俺がいるから」
「やっ、ア…!?」
柚さんが枕元に肘を付き、片手で俺の頭を固定する。
逃げる力も出ないが、訳の分からない何度も訪れる快感の波に息ができず溺れそうになった。
「純希、ビクビクして凄い締め付けてくる。すご…俺もイッていい?純希の一番奥に、出していい?」
やばい。やばい。変になる。意味わかんない。気持ち良すぎて怖い。なんだこれ。こわい…ああ〜柚さんの気持ち良さそうな顔…かわい…かわいい柚さん。
「ゆず、さん…好き、好きです!出してください…いっぱい、出して…!俺の中に」
「っ、あはは可愛い純希!もっと狂えよ!」
「アァッ、あっ、あっイ、く」
ギュウウと柚さんの背中を抱き締める。どんな顔をしてるのか分からないがきっと不細工な顔をしている俺を見つめながら、柚さんが上気した頬に似合う、花のような可愛らしい笑顔で笑った。
あ、と思った瞬間には俺はもうイッてしまっていて、同時ぐらいに体内に熱い液体が注ぎ込まれるのを感じた。
柚さんの放った熱がお腹の中を満たしていく。やっと息をつける。こんなの知っちゃったら…俺、ほんとに戻れない。
笑顔見ただけでイクって、どういう心理なの。
狡い。俺には到底真似できないセックスなんて、狡い。
もっと、もっと離れられなくなる。
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