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弱みを見せて何が俺の得になるのか。 そんなことして、また裏切られたり、嘘吐かれたら、 誰が俺を守るんだ。 俺は俺を守るために――頑張ると決めたんだから。 「……考え事とは余裕ですね」 「ひ、冷たいっ」 腹に、たらりとローションが垂れたのを感じる。長くてごつごつした指が、それを指先で集めながら下半身へ降りてくる。 「指、もう入るんじゃね?」 「は!?」 「――諦めて乱れて下さいね」 喧嘩してたかと思えば、息の合った二人の行動に、心臓がとび跳ねた。 指が入ってくる。口ーションで濡らした二人の指が。 「ばっ――――っ」 「ビクビクして可愛いじゃねーか」 「同感ですね」 二人の指がバラバラに動いていくと、頭が真っ白になっていく。 何も考えられなくなっていく。 真っ白で――もう分からなくなる。 「ひっ、お、く、奥に当って、るっ」 頭の中で何かが弾けて壊れて行くような。 「くっそ、も、っと」 こんなクソみたいな行為。 頭の中が壊れて行くようでクソ楽しい。 「もっと、ぶっ壊して、くれ」 モラルとか、理性とか、元々そんなのどうでもよかったし。 ただ、身体だけの行為で疲れて眠りやすくなる、気持ち良くなるだけの心が伴わない行為で良かった。 そうすれば、緑が俺に付いた嘘だって可愛いものだと思えたのに。 滅茶苦茶に遊んで、汚れてしまえば忘れられると。 「可愛いおねだり、出来るじゃねーか」 「うっせ」 KENNがご褒美だと言わんばかりに甘いキスをくれた。 心も溶かしてしまうような、甘く激しいキス。 燻った可愛くねぇ、年月が経って腐ってしまっただけの俺に、優しいキスをくれた。 緑との出会いは――嘘からの始まりだったけど。 KENNは嘘なんか付いたこともない、最初から、全力で正直な馬鹿だった。 もっと、欲しい もっと、ちょうだい。 ぶっ壊れる様な、甘い嘘。 俺を壊していいから。 「緑、早くも、指じゃなくていいから」 「――はいはい」

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