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「一緒に居たいから、支えたいからマネージャー? ちょっと依存し過ぎて俺はキモイとか思うのだが」 「ずっと決めてたからもう譲らないよ。でも、俺が気になってるのは親父の事だよ」 「あ? 俺?」 「親父一人で仕事なんかできないって。体調管理もできないから倒れるし、追い込むような仕事するし、店頭販売は人と関わるの嫌いだとか言ってしないし。――親父の事を思うとなかなか言い出せなかったんだ」 両手でサンダーアンダギーを食べながら言われても、緊張感が感じられなかったけど。 つまり、なんだ? 椿は恋人と一緒に住みたいけど俺が足かせになってたのか? 「恋人だけに依存してっても、仕方ねーと思うぞ。全部雷也の為に尽して、別れる時に職も金もなかったら何も残らないし」 「こいびっ」 「最初から知ってた」 正確には、沖縄に雷也を追いかけてきた時点で気付いたってーの。 「依存しないよ。でも、俺が心配なのは――あの家を出て行くことだけ」 二つとも食べ終わると、次は御土産用かと思ったちんすこうをばりばり食べはじめた。 「俺はお前が男として覚悟を決めたんなら、何も言わないし、俺の事なんか気にしないでも良い」 「さっき散々言った癖に」 「あれは親としてだ。男としては後悔しないように好きにしろ」 そうか。椿が家を出て行くのか。 マネージャーも作詞家もしたいってのは多分、周りが見えていないだけだ。 そんなにあれもこれもと手を伸ばしても欲しがるのは欲張りだし、結局何も手が届かない。 まあ、でも失敗して自分で悩んでいけばいいか。 くそ雷也と同棲ってのは気に食わないけど。 「じゃあ、俺が一緒に住んでもいいってわけか」 後ろから突然言われてその言葉に氷りつく。 椿が特に。 髪をタオルで拭きながら、KENNが俺の隣まで歩いてくる。 「ずっとホテルに住んでて人肌が恋しいんだよな」 嘘をつくな。今朝まで人肌に触れていたくせに。 そんな意味を込めて、腹を殴りつけた。 ただそれだけ。これが今から当たり前になっていくんだ。

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