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その口から聞きたい2(※)
「はぁ···んっ!」
ピチャ···チュッ、、
電気が点いたままの明るい部屋。
ベッドにうつ伏せた身体を撫で、白い背中にキスを落とす。
浮き出た肩甲骨を舐め、窪んだ背骨を一つ一つ確かめるように指を這わす。
そうしてたどり着いた双丘をやわやわと揉めば、心得たように腰を上げてくれる。
「も、お前のやり方、ねちっこい···ンンッ、あ···!」
涙の浮かんだ瞳で睨まれたって可愛いだけで、高く上げられた尻に昂ったぺニスを擦り付けた。
「ねちっこいの好きなくせに。」
ゆっくりと割れ目に沿って腰を揺らせば、ぐぐっと尻を押し付けてくる。
「うっせぇ、、はやく、も···欲しいから···」
そう言って由直は自分の股間に手を回す。
そそり立った由直自身は厭らしく濡れていて、今にも弾けそうだ。
あー···先にフェラでイかせるのも良かったな···
達してしまわないように自分でぺニスの根本を押さえる由直は凶悪なまでにエロい。
その濡れたぺニスを甘く噛み、吸い上げ、タマを口の中で転ばせば、シーツを握りしめて仰け反るのだろう。
イく瞬間の高い喘ぎと、仰け反り腰を浮かせる仕草、そして口の中に放たれる由直の精液···
それらを思い出して、擦り付けていた自身がビクッと震えた。
「エロ···ダメだ、挿入れる前にイきそ···」
身体を汗ばむ背中に密着させ、紅く染まった耳を食みながら囁けば「ンッ!」と声を詰まらせる。
「て、め···今イったら許さね···ンアアッ···!!!」
グチュチュ···!
昂った自身をグズグズに解した蕾に捩じ込む。
何度も受け入れているくせに、そこはいつも処女のようにキツくて。
「あー···ほんと、最っ高に気持ちいー···」
根本まで挿し込み、大きく息を吐く。
ヒクヒクと震える汗ばんだ背中を見下ろし、高く上げられた尻を撫でた。
「俺が由直の外に出すわけないじゃん···全部、受け止めてね」
「うぁ、んっ···!」
ゆっくりと引き抜き、一気に挿し込む。
何度も何度も。
グチュンッ···と濡れた音と、我慢せず響かせてくれる甘い喘ぎ。
感じるままにあげる、欲望に素直な由直のその声はいつも俺の理性を奪う。
けど、今日は···
「あ、何···?」
繰り返していた抜き差しを止め、入り口に浅く挿し込んだまま繋がったそこを指でなぞった。
ギチギチにぺニスを飲み込んでいるそこは、ローションと唾液と先走りでヌルヌルで。
突き上げて、啼かせて、押さえつけて、中出しして、ガバガバんなるまで犯してぇ···
雄の欲求を全てぶつけたい。
それを奥歯を噛み締めることで我慢する。
「ひろ、と···?」
動きを止めたことに焦れた由直が腰を揺らす。
淫らなその動きにまた捩じ込みたくなるのをグッと堪え、余裕なんて全くない癖にニヤッと笑って見せた。
「ね、『愛してる』って言って?」
「は···?」
由直の目が大きく見開かれる。
そろっと繋がりを擽り、唇を舐めた。
「ここ、もっと欲しいでしょ?」
「·········」
「ガンガンに突き上げて、中出しされて、気を失うほど気持ちよくなりたいよね。」
「ンッ····!」
腰を回しながらそう言えば、コクコクと頷く。
ほんと、欲望に素直。
めっちゃ可愛い。
大好き。
「だったら、その口で言って?『愛してる』って」
「ひ、あ····!」
身体を倒し項に吸い付く。
由直の性感帯の一つ、ここを舌で擽れば高い声を上げるのを知っている。
聞きたい。
由直の口から、愛の言葉を。
聞きたい。
俺のことが大好きなんだと。
「由直···」
快楽を盾に焦らして焦らして···必死にその言葉を引き出そうとする。
けど、
「あ、やだ···言わ、ない···」
額に汗を浮かべ、ビクビクと身体を震わせ、握りしめることで射精しないように我慢しているくせに。
「ぜってぇ···言ってやんねぇ···」
「···!!」
ニッと笑って中指を立てて見せる。
そんな態度もやっぱり俺は大好きで。
「へぇ···」
「うぁぁぁ···!」
腕を胸元に差し込み、力任せに引き上げる。
胡座をかいた上に座り込むように由直を抱き込めば、自重で最奥まで一気にぺニスを飲み込んだ。
「···絶対、言ってもらうから」
「ひゃっ、あぁぁ···ん、言う、か···ンア!」
下から穿ちながら耳元に囁く。
こんなにも俺のことを『愛してる』って全身で伝えてくれるのに。
言葉にはしてくれない。
なら、言いたくなるほど感じさせてあげる。
無理矢理振り向かせ、突き上げに合わせて喘ぐその口をキスで塞ぐ。
「大好き、愛してるよ···」
「はっ、俺も···」
唇を触れ合わせたまま囁けば、フニャッと笑って返してくれる。
「けど、んっ···はっ、俺からは言って、やんねぇ···ンアアッ···!」
荒い息を吐きながら呟くそのセリフは、そのまま甘い喘ぎに変わったー。
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