105 / 152

溺愛×試練 十三

「だって、可愛いし。せっかく涼さんが買った下着だから味わいたい」 「でも、なんか、……朝登くん、ねちっこい!」 ねちっこい。 そのストレート150キロ級の投球に心が抉られたが、今度は舌で嘗め回す。 わざと唾液を垂らして舐めていくと、水音が混ざりだす。 「仕方ないです。好きな人のこんな格好、変態になるしかなひ」 「わああああ。喋りながら下着を噛むな。バカバカバカ!」 涼さんの『バカ』は、きっと『恥ずかしいけど嫌じゃないからね』だと勝手に解釈しておく。 「もう脱ぐ!」 両手で下着を下ろそうとしたので、その手を掴んだ。 「駄目です。――可愛いじゃないですか。しかも周り、ちょっとチクチクします」 「うううっ」 「もしかして、はみ出さないように剃りました?」 毎日アンダーヘアも整えていたのかと思うと可愛い。 黒い下着なのではみ出ても分からないし、生え出した毛が突き破っていても分からない。 なのに、意地悪でついつい言ってしまう。 「やだ。朝登くん、A型エロ魔人!」 今にも泣きだしそうな潤んだ目で、首まで真っ赤にした涼さんが羞恥から震えていた。 「A型エロ魔人でいいです。今日は、脱がせません」 横から涼さんの高ぶったものを取り出すと、舌で支えながら口に頬張る。 男の俺が、男のブツを咥える日がくるとは思わなかった。 けど実際に目の前で、好きな人にエロい格好されて、誘われて、――体を捩らせていたら、興奮する。 「ひゃっ脱がせて、お願い……」 「……」 泣くのは反則だ。俺が涼さんの涙に弱いのを知ってるくせに。 「可愛いのに脱がせないと駄目ですか?」 「……だめ」 脱がせたくないと、心の中では満場一致しているのに。 涼さんの言葉には逆らえない。

ともだちにシェアしよう!