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第41話

【恵果No20】 身体を朝陽さんに支えられると私は奥を指さした。 私の寝室があるあの奥の部屋は、脩慈さんも付き合っていた頃しか入ったことの無い完全なる私だけの寝室だ。 その場所へ、私は朝陽さんを導く。 進もうと思ったら抱き上げられて、なんだか擽ったくて首裏に手を回した。 部屋を開けてすぐ「ここに、入ってよかったのですか?」 と聞かれて私は頷いた。 「ここは、雲水も入らぬ私の私室...」ベットに座ってた私は立って周りを見ている朝陽さんに両手を広げた。 「部屋などいつでも見れます…今は私を見て」そう伝えると、珍しく朝陽さんがはにかんだ。 差し出す手を取られ指を吸われると身体が熱くなる。 「朝陽さん...」 そう名を呼んで、空いている手で自分をゆるゆると擦る。 そんな私の膝裏を持つと肩に乗せて朝陽さんが私の体をベットへと沈め覆い被さってくる。 「いつもそんな風に慰めているんですか?」 その言葉にさえ興奮してしまうのに、彼の低くキレのある声に顔が赤く染まった。 「あの...はい。 このベットで貴方を思いながらあの時を思い起こしながら...何度も」 そう、あの冬に交わった熱は私の体をいとも簡単に昇りつめさせてくれるのだ。 覆いかぶさってくれたお陰で下半身がもうすぐだと収縮を繰り返しブルりと震えた。 小刻みに刺激を与えるともう見られているだけでも破裂しそうだった。 「達するとこ、見せてください」朝陽さんの光悦とした顔にゾクゾクとした。 そして、その言葉に私の羞恥は消え去り朝陽さんの手を取って私の指と絡めて数回擦れば、とぷりとはち切れた液体が零れ出た。 「ひぁあっ、んんっ」1人でするよりも快楽の強いこの行為に、頭が真っ白になる。 吐き出した欲を、沈静化するはずが、彼は私の体の至る所に口付けを落とし時に食まれると身体がビリビリと再び快楽に飲まれる。 「ああっ、んんっ...ぁ、は」 どんなに声で逃がしても体はビクビクと反応を示し、彼が私の体に所有印を刻む度に悦びが込み上げる。 手に取ったローションを見て期待が膨らむ。 「あの時は随分と急いて求めて来たのに、大人になりましたね?」当時は、本当に貪るような抱き方をしてくれた。 慈しみを持つ今とは質の違う、若さゆえの荒々しさ。

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