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第11話

支配人さんが奥の部屋をノックする。 「美月様よろしいでしょうか?」 「青山さん、どうしたの?」 ラベンダー色のミニドレスを着こなす 可愛らしいブルーの瞳の女の子が半身身体をドアから出した。 「美月様、お食事中申し訳ございません。あの……」 どうやら父さんのトラックの話しをしているようだ。 何で女の子? その時、女の子が俺達のテーブルに顔を向けた……。 『サトくん』 彼女の口元がそう動いたように見えた。 「ミキ…………」 ブルーの瞳だけど 茶色の少しクセのある髪はハーフアップに纏められ 桜色の唇はぷっくりと色っぽい。 長い手足はとても白く ノースリーブのワンピースから覗く肩は壊れてしまいそうなくらい華奢に見えた。 ミキ………… 俺のミキ………… 間違うはずがない 可愛いミキ…… 「美月どうした? 青山さん何かあった?俺対応しようか?」 ミキの後ろに若い男が立ち ミキの肩を抱いた……。 自分の顔が歪んだのが分かった。 「シノブ様、お食事中申し訳ございません。」 「信夫、大丈夫だよ。ありがと。 青山さん、トラックは地下の駐車場に停めてあげて?」 「はい。ありがとうございます。」 男はミキの腰に手を回し抱きかかえるように部屋の中に入って行った。

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