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第15話

他校のバンドが二組演奏し、続いて俺達の学校のバンドの演奏となった。 ココは18歳以上じゃないと入場出来ないらしい。 明らかに卒業ライブ以外を観にきただろう客が圧倒的に多い。 卒業ライブは終了した。 まぁそれなりに楽しめた。 卒業ライブを目的に来た客が帰ろうとした時、 『圭吾、イ〜ク!!』 誰かが叫び、 手拍子とコールが始まった。 会場は驚くほどの一体感。 観客の興奮がスゴイ。 「4’s plusです!!みんな楽しんで!!」 出てきたのは先程話したイクを始めとするヒト達だった。 彼らの前では可哀想だけど卒業ライブのバンドは霞んでしまった。 イク達の演奏は腹の底に響く。 観客も大興奮だった。 イク達の演奏が終わった……。 でも観客は誰も帰らない……。 『ひ〜めっ』 また手拍子とコールが始まった。 シノブと言われた男とミキ? 『ルナです。楽しんでね。』 会場が騒つく…… 「みんな、ミキとノブがルナだよ? よろしくねっ?」 ワールドデビューしたルナが目の前で唄う。 花魁の格好でステージを駆け回り歌うミキは最高に色っぽい。 みんなルナに夢中だ。 「みんな次、ラストね? その前に……サトくん……いる? ミキ、弱くてゴメンね? でももう大丈夫だよ。だからサトくんも幸せになってね!!」 俺にメッセージをくれたミキにノブがキスをした。 そいつの顔を見てミキはあの可愛い笑顔を見せた。 「ラスト!!」 ルナのデビュー曲でステージは幕を閉じた。 誰も好きにならない。 俺は幸せになっちゃいけない。 ミキの笑顔で 許された気がした…………。

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