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第2話
「え、まさかかなちゃん……お漏らししたとか?」
そんなわけないってわかってる。冗談だよ冗談。でも。
そしてまた一歩前進してかなちゃんへと近づいていく。
「いや、俺黙ってるし……取り敢えず見せてみ?」
俺の声が少し上擦って気持ち悪い。
大体の想像がついた。かなちゃんは多分夢精したんだと思う。
「っ、おもらしなんてしてないし……!」
かなちゃんはベッドの上でふるふると頭を振り、今にも泣きだしそうに見えた。
そんなかなちゃんの姿を見て身体中の血液がぼこぼこと沸騰したかのように沸き立ち、何を隠しているのか、漢ならば確認せねばならぬと脳内では謎の武士言葉が飛び交う。
「じゃあ見せてよ。仮にそれがかなちゃんの精液だったとしても別にどうってことない。それに洗わなくちゃいけないだろ。手伝うよ」
ちょっと見せてどころの話ではない。むしろ、見たい。どうしてこんなにむらむらするのか解らないけれど、どうしても見たい!!
かなちゃんは俺の言葉にビクッと身体を震わせて、「ふぇ」と、とうとう泣きだしてしまった。
「……」
目の前で泣くかなちゃんを見て俺は言葉が出なかった。
何年振りに見たんだろう、かなちゃんの涙。
子供の頃の泣き顔とはまた違う表情で、俺の胸がツキンと痛んだ。何て言葉をかけようかと考えながら視線を下に向けた時、俺のスラックスがテントを張っていることに気が付いた。
「……!」
うっそ!!胸がツキンとしたんじゃねぇ!!!
俺の股間がツキンとなったのか!?
嘘じゃないことは、股間を見れば明らかだった。
お父さんお義母さんすいません……。
俺はどうやら変態になってしまったみたいです。
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