5 / 97

第5話

この時かなちゃんは薄いグレーのスウェットを身に付けていた。 だから当然かなちゃんの股間部分はお漏らししたかのようにシミが広がっていて。 どういう訳かそれが酷く卑猥に見えて、俺はその部分をじっと凝視する。 エッロ……。何これ……。 「ちょ……啓太、見過ぎ……。脱ぐから手放して」 かなちゃんは困ったように眉を下げてこっちを見ていた。 可愛い。やっぱりムラムラする。 「あ、ああっ、ごめん」 俺は慌てて手を退かした。 脱ぐから……脱ぐから……脱ぐから…… 俺にとって恐らく重要事項と思われるかなちゃんの言葉が勝手に都合よく抜粋され、頭の中で再びリピート再生される。 よしこい!かなちゃんのパンツタイム!! 思えばここ数年、お互い成長期ということも相俟って裸を見られることを意識してか、風呂場で偶然ご対面とか、着替えているところに遭遇するとか、そういう事が一切ない。 だからこんなにもかなちゃんの服の下、延いては下着の中までもが気になるのかもしれない。 一度確認すればこのおかしな気持ちも落ち着くだろう。だから。というか。 取り敢えず、見たい。見せてくれ……! 「かなちゃん早くして。こんなことで遅刻してらんないって。ほらほらお尻上げて」 なかなか動かないかなちゃんに痺れを切らし、俺はかなちゃんのズボンのゴムに手をかけた。 「う……ん」 俺の強引さに負けたのかかなちゃんは両手をついて身体を支え、渋々腰を浮かせてくれた。 その隙にずるっとズボンを引き抜いた。 「あ、わっ、啓太パンツっ」 「あ」 ふわっと宙を舞うスウェットと白い布。 あろうことか勢いあまってズボンと下着を一遍に取り去ってしまっのだ。 「……っ」 目の前に広がるのは、かなちゃんの股間と言う名の桃源郷だった。 同じ男のものとは思えないその部分が露わになり、俺はごくっと大きな音を立てて再び唾を飲み込んだ。

ともだちにシェアしよう!