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彼方の夢~兄ちゃんの懺悔~

いつからこんなにも成長の差が開いたのだろう。 いつの間にか自分より大きく逞しく育った啓太。 お義父さんを見れば一目瞭然、啓太はお義父さんに似ているのが良くわかる。 しっかり、がっちりとした骨格。加えて顔のパーツまでもが精悍で男らしい。 羨ましい……。 兄弟である男の俺から見ても啓太の外見は憧れを抱くほどパーフェクトだった。 羨ましいと思うと同時に半分妬む気持ちもあった。そう気付いてからは、それでも俺の弟だ、羨んで嫉妬する対象にするのはおかしいだろう、むしろ弟の成長を喜んであげるべきだ。そう自分に言い聞かせてきた。それなのに、あんな夢を見るなんて……。 ********** かなちゃん、もっと脚開いてごらん。 え? 俺に覆いかぶさる啓太は上半身裸で下はジーンズだけを身につけているという、いい男にしか似合いそうもない格好で俺を見下ろしていた。 対して俺は裸にシャツ一枚、前のボタンを全てオープンにして、なぜかそれにプラスして靴下を身に着けている。 両手を床にし膝頭を前で合わせるが、ちょんと勃っている性器は隠せない。 かなちゃん?ちゃんと見せてくれなきゃ気持ちいいこと出来ないだろ? 啓太がいやらしい顔をしている。 目はぎらぎら、口は半分開いてて啓太の健康的な白い歯が見える、まるで獣のよう。だけどそんな目で見られることに物凄く興奮している自分がいた。 う、うん。わかった……。 床に置いた手を膝に添えてゆっくりとその手を左右に開く。

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