25 / 97

かなちゃんの変化

ふわぁっと大あくびをしながら階段をずんずん下りてキッチンへ向かう。毎朝起きてコップ一杯の水を飲むのが習慣となっていた。 あれ?俺より早起き。どうした? 冷蔵庫の前にはかなちゃんがいた。グレーのスウェットを着たまま、手には牛乳の入ったグラスを持ち、反対の手は腰に当て仁王立ちだ。 「かなちゃんおはよう。早いね」 「おはよう、啓太」 「早起きして牛乳持って何やってんの」 「ちょっと生活習慣を改善しようと思って。いつも啓太に起こされてばかりだし、まだ成長止まってない筈だから、身長伸ばすために牛乳でも飲んでみようかなって」 「そっかぁ」 意気揚々と答えるかなちゃん。なんて可愛らしいんだろう。身長伸ばしたいから牛乳飲むとか……、可愛い。 朝から胸がきゅんとする。 この、きゅんが胸でおさまってくれれば問題ないが、時々股間まできゅんとするから気が抜けない。 よし、今のところ問題ない。 かなちゃんに嫌われたくないので、股間チェックは万全だ。 「啓太は?」 「ああ、俺は水を飲みに」 言いながらシンク脇の水切り桶から洗い終わったコップを手に取り蛇口のハンドルを捻る。コップに水を注いでかなちゃんの方を向こうとした。 どんっと、俺の手がかなちゃんの肩にぶつかる。 「うわっ」 「あ、かなちゃん、ごめっ………………ふぉっ!!!!」

ともだちにシェアしよう!