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第39話

俺は見ない振りを決め込んだ。 キスしたまま目は閉じている体でかなちゃんの腰に回していた左手を外し、不自然にならないようにかなちゃんの右腕を上から下へと辿るようにしてかなちゃんの手の位置まで自分の手を持っていく。 「んっ、んん、あっ、やぁっ」 かなちゃんが自分の痴態に気付かれたことに焦り、キスから顔を背けて脚の間に挟んでいた手を抜こうとした。 逃げようとする細い手首をぐっと捕まえ、かなちゃんの股間に押し付ける。 「あ、ああっ、啓太、やっ」 「かなちゃん、この手で何してたの?」 「……っ」 かなちゃんは顔を赤くしたまま、黙って首を横に振る。 今にも泣き出しそうな顔に堪らなくそそられる。 かなちゃんを泣かせたいわけではないけど、もっと困らせたくて意地悪したくなった。 「かなちゃんのエッチ」 耳元で囁くとかなちゃんの目に涙が滲んだ。 綺麗で、可愛くて、エロいことには流されがちでちょっと頼りなくて。 それでも俺の良き兄であろうとし続けるかなちゃんがいじらしい。 あぁ、もう何ていうか、愛おしい……。 「ふぅっ、ん」 もう一度かなちゃんの唇をキスで塞いだ。 片手で器用にかなちゃんのベルトを外してスラックスのファスナーを下ろし、中に手を突っ込む。 中はとろりと濡れていた。 今度はちゅ、ちゅと軽く吸っては角度を変えて優しいキスを繰り返しながら下着の中でかなちゃんの性器を扱いた。 「あ、っ、ひうっ、んんっ……」 キスの合間にかなちゃんが喘ぐ。 「かなちゃん、可愛い、かなちゃん……」 喘ぎ声も聞きたいし、かなちゃんのエロい顔も見たいしで、キスも甘くて堪らなかったけど一旦休止だ。 かなちゃんの滑ったそこを強弱つけて上下に擦る。時々先端を親指でくりくりとすると一層可愛い声を上げた。 「あ、や、あ、あ、そこいやっ」 「ここ好き?かなちゃん……」 「や、やあっ、あ、出そう、けいたぁっ、いやっ」 「出して」 自分がすると気持ちいい感じにカリのところをきゅっと絞るようにして扱き上げた。 ここが屋外であることも忘れ、かなちゃんのピンクの性器をぐちゅぐちゅと扱き、先端に軽く爪を立てて引っ掻いた。 「あぁっ、だめっ、いく、いくっ……あぁんっ、やあぁんっ」 かなちゃんは頬を赤らめ、瞳を潤ませ、唾液で唇は艶めき、それはもう恍惚とした表情で射精した。 最後の、やあぁんっ、が俺の頭の中をこだまする。 めちゃくちゃいやらしい声だった。

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