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心~これは知られちゃいけないこと~
義が付くけど啓太は俺の弟だ。
弟に2度もあんなことをさせて、俺って本当に最低だ。
どうしてあんなことになってしまったのか。啓太をそうさせたのは間違いなく自分で、快感に流されて啓太を求めたのも自分で。
後になって冷静に考えると、それはそれは大変な罪悪感に苛まれる。
俺は寝返りを打ち目を瞑った。
すぐに啓太の顔が頭に浮かんで、啓太の甘く優しい声やがっちりした胸板、大きな手、それから……。
啓太のあそこ、浅黒くてかっちかちに硬くて……。
思い出すだけで……。
ぞくんと下腹に熱が集まる。
俺はスウェット越しに緩く勃ち上った自分の性器を確認した。
やっぱり勃ってる。
なんで?
自分がああなりたいと思うから?
啓太は俺の理想とする男の身体をしているから?
理由はなんであれ、啓太にそんなことをさせてはいけないし、本当は兄である俺がもっとちゃんと理性的に行動しなくちゃいけないのに。
啓太の色気に負けてしまうのはどうしてなのか。
啓太に同性の友達が好きだと告げられた時は、一瞬頭が真っ白になった。
ショックだった。
なぜ?
だめだめ。
……深く追求しちゃいけない気がする。
兄弟を思う範疇を超えてしまう。……異常だ。
だめと頭で思っていても、俺の手はスウェットの中へ忍び込み、緩く勃ち上がった性器をそろそろと扱き始める。
かなちゃん、可愛い。
かなちゃん、エロい。
かなちゃん、かなちゃん……
兄ちゃん……
「ぁ、ん、け……た」
頭の中で啓太に性器を弄られる想像をして、異様に興奮した。
「ぁん、ん、ん」
啓太が男友達とキスするなんて嫌だった。
どうにかして自分が繋ぎ止めたいって、咄嗟に言ってしまったんだ。
俺で練習してって。
啓太とのキスは甘くて気持ちよくてとろけそうで、俺のあそこはきゅんきゅん疼いて我慢なんて出来なかった。
「ん、ん、……けいた……」
啓太、啓太、啓太……兄ちゃん苦しいよ……。
啓太……。
啓太がした時みたいに先端を爪でかりっと引っ掻いた。
「あんんっ、あ、ん、やだっ、も……。んん……?あれ?なんで……?」
必死に扱いても、啓太から与えられた刺激に勝ることはなく、達せなかった。
俺は呆然と性器を握りこみ自分の手を見詰める。
なんで……?
なんで……!?
啓太に相談したら?
きっと啓太は優しいから、俺の性欲処理に付き合ってくれるだろう。
でも、それじゃダメなんだ。
……お兄ちゃんはそんなこと、……しない。
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