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第14話
昨夜莉羽は紅蓮には来ず、昴はモヤモヤしていた。
まぁ毎日来るわけじゃないしあいつは気まぐれな為いつ来るかも分からない。
今日はどうだろうと待っていると莉羽が裏口から入ってきて嬉しくてつい笑みが溢れる。
「今日は来たのか。」
「昴……まぁヒマだし退屈なんだもん。」
「そうか……良かった。
俺がキスしたからもう来ないかと思った。」
「……別に嫌じゃなかったし。」
嫌じゃなかった、莉羽は頬を赤らめながら言う。
この脈アリな様子に期待を寄せてもう一度好きだと伝えようとしたところ間の悪いことに優里がやって来た。
「あ、莉羽~昨日は楽しかったな~」
「え、あ~う、うん……」
昨日?なんのことだと昴は眉を顰める。
「昨日優里は休みだったな。
なんだ?二人で何処か行ったのか?」
「まぁね~デートをね~」
「デート?」
デートという言葉に昴は激しく動揺し莉羽へ目線をやる。
「あ~うん……優里がデートしてほしいっていうから。」
「そうそう!!俺莉羽が好きなんだよね~
で、デートして家に行って。」
「家?」
「優里!!」
莉羽は慌てて悠里を止めようとするも優里は構わず話を続ける。
「莉羽ってさ~中々積極的で可愛かったんだよ?」
「優里!!」
「莉羽、優里とどういう関係なんだ?」
「な、なんもないよ。
大体優里が変なもん使うから。」
「媚薬の事?でも途中からめっちゃノリノリだったじゃん。」
「優里何言って!!」
媚薬………
優里の野郎以前から莉羽を狙ってたのは知ってる。
だけどここまでするとは思わなかった。
「………莉羽」
「な、何!?」
「こっち来い。」
昴は腹が立って莉羽の手を引いてこの場から離れた。
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