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第27話
「マ、マッサージ?」
「うん、こう言うの俺得意だし。」
なんでだろう……
莉羽がマッサージと言うとなぜだか厭らしさを感じてしまう。
そんな龍の心はよそに莉羽はうつ伏せになった龍の腰を揉み始めた。
思ったより気持ちいい。
寧ろ凄く気持ちいい。
「あ~そこヤバい……
つか上手いなお前。」
「ああ、よく父さんにやってたからいつの間にか上達してた」
「ふ~ん………」
莉羽の指圧が的確にツボを押さえて気持ちいい。
マッサージと聞いて変な事を考えた自分が恥ずかしくなる。
そして龍はそのまま目を閉じた。
「ん………」
目が覚めると外が明るい。
そして隣には莉羽が龍に抱きついて寝ていて呆然としてしまう。
時計を見ると既に朝の7時だ。
もしかして莉羽にマッサージをされそのまま朝まで寝ていたのか?
「おい起きろ!!」
「ぅ……ん?
龍……?」
「莉羽お前うちに泊まったのか?」
「ん…?ああ……龍が寝ちゃって俺も眠くなって一人じゃ寒かったから一緒に寝た。」
「……マジで?
てか良かったのか家に帰らなくて?」
「大丈夫!!父さんには友達の家に泊まるってメールしたから。」
「そうか……」
いや、そう言う問題じゃなくて一緒に寝てただと?
色々と自分の中がグルグルする。
しかも布団も掛けてあったし……
「なぁこの布団……」
「ああそれベッドから持ってきた。
駄目だったか?」
眉を八の字にして首をかしげる莉羽。
その確信犯的な姿がまた龍の心を擽る。
あ~これもう無理だな。
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