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第31話
最大のチャンスが来たと言っても相手はノンケだから慎重になる必要がある。
そしてそれから暫くたったころ皇一を食事に誘った。
勿論莉羽も一緒に。
まずは子供と仲良くならなければ付き合っても彼のことだから別れを選ぶだろう。
まだ莉羽には会ったことは無いが子供は苦手では無いから大丈夫だろうと思った。
「初めまして莉羽君。」
「……………。」
あれ………?なんだか警戒されてる。
莉羽の目は一真を捉えるもすぐに外に向けられてしまった。
「悪いな。
あの元カノとトラブってまだそのトラウマがあんだよ。」
「そうなんですか。」
何があったのかとか聞くのは他人の自分が詮索することではないとそれ以上聞くことは無かったがなんだか莉羽が今にも壊れてしまいそうなほど危うく感じた。
それでも何度か会う内に段々と慣れて来たのか大分喋るようになった。
「莉羽も大分お前に懐いたな。」
「そうですか?」
「ああ。」
そう笑顔で言われ凄く嬉しかった。
まるで家族になれたようなそんな気がして。
今なら伝えられるかもしれない。
それでも受け入れられるかは分からない。
これで嫌な顔されたらどうしよう。
きっと店も辞めることになるんだろうなと思った。
けれどここで好きだと伝えられなければきっと後悔すると一真は思いきって告白した。
「皇さん。」
「ん?」
「あ、あの………僕、皇さんの事が好きです。」
「ああ、俺も好きだよ。」
「え?」
「へ?」
ああ、彼は恋愛的に好きだと理解してないのだと改めて分かりやすく告白した。
「皇さんそうじゃなくて僕は皇さんを恋愛対象として好きなんです。」
「…………は?」
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