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第38話

「怯えている……ねぇ………」 優里の言ってたワードが頭から離れない。 莉羽が何故そう思うのか色々考えていた。 ひとつ思ったのは元カノの存在。 一度は結婚も考えたが莉羽を巡って揉めたことがあったから怖いと思うのはそれが原因なのかもしれないと……… 取り敢えず明日は休みだから、ゆっくり話をするしかない。 そんな莉羽は最近よく誰かと遊びに行っているらしくこの日も夜8時頃にようやく帰ってきた。 「遅かったな。」 「別に………」 「まぁいい、さっさと着替えて来い。 飯にするぞ。」 莉羽が部屋に着替えに行っている間食卓に食事を並べる。 お互いがテーブルに着いた後夕食を食べる。 「お前最近友達の家に泊まることがあるようだがその友達は一体どんな奴なんだ?」 「………別に父さんには関係ない。」 「お前は…… 俺はお前を心配してんだぞ。」 そう言うと莉羽は黙ってしまった。 「なぁ、思ってることがあんなら言ってくれよ。 もし一真の事でお前が嫌な思いしてんなら別れるから。」 「え?」 そう言うと莉羽は驚いて駄目だと言った。 自分のせいでわざわざ別れるなんて嫌だと。 「馬鹿か!!言っとくけどなお前の為なら俺の命もくれてやる。 お前の存在が俺の全てなんだ。 だから当然お前の方を取る。」 「でも………」 「いいか、俺はお前がいるからやってけてんだ。 でなきゃ今頃何してたのかも分かったもんじゃない。」 そこまで言うと莉羽は納得したのか少しずつ心境を話始めた。 「…………別に一真さんが嫌なんじゃない。 ただ怖い………… その内俺が邪魔って思って態度が変わるのかもって…………」 ああ、なるほど………… 莉羽は一真の莉羽に向ける性格が変わって冷たくなるのかもと思っているようだった。 これものトラウマだろう。 「大丈夫、あいつはそんな奴じゃない。 何かあったら必ず俺に言え。 分かったな?」 「うん………」

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