131 / 142
第131話
…
…
やっぱり横溝先輩のこと好きなんだって思う。
夢に出てくる先輩はとっても綺麗で…色っぽい…
わー!色っぽいっていうのは夢だからね!
そう…あぁ~横溝先輩が出てくる夢なんていい夢見てるなー俺。
もう一度言うけど、夢の中の先輩は色っぽくてエロい。
そんなエロい目で見つめられたら…俺ぶっ飛んでどうにかなっちゃいますよー!
エロ佳川が出てくるよ!
でも本当の横溝先輩はとても優しい先輩だ…何気ない優しさには思いやりがあってそこに俺は惹かれたんだ。
ただの優しさなんかじゃない。
ちょっと迷惑そうな顔しながらも、相手の事を考えてくれて手を差しのべてくれるんだ。
こんな一年の俺にも気を使ってくれている…そんな繊細で儚げな先輩が俺は大好きだ。
怖い悪夢に魘される先輩を見た時に守ってあげなくちゃって思った。
冷たい指先を俺の手で頬で温もりであたためてあげたい。
沢山おふざけして、笑うと言うより俺が怒られてばかりだけど、ツラい過去の記憶が薄らいでくれたらそれでいい…
夢の中の風呂上がりの艶肌の火照った横溝先輩は、そりゃあ超綺麗で抱きしめるといい匂いがしてムラムラしてきてしまう。
一つ屋根の下…今夜こそ…今夜こそチャンスなんじゃないのか佳川鈴よ!
夢の中の横溝先輩は…Tシャツをゆっくりと脱いで…白くて…綺麗な肌が…
わぁーー!!
お肌が…やっばいっ!
い、いろ!色っぽすぎだろっ!!
って!!
???
んんんん!!!?
「!」
夢の中の横溝先輩の色気にやられて、焦って寝返りをうとうとしたけれどそれができなかった。
それに…声も出すことできない!
この温かな感触は…目を開けてみても真っ暗で良く分からなかった。
視界は闇で砂嵐の様…身体にのしかかるこの重みといい唇に触れているのは…恐らく誰かの唇で…
??で?
ここれは…
唇に重なるその唇から温かい吐息…
一度離れてすぐに角度を変えて重なる…
「あの!」って言おうとしたら、チュっと尖らせた唇とその間から舌が俺の唇を湿らせ誘うように舐めあげられた。
そのまま舌が俺の口内にするりと入り俺の舌に触れると、その今まで経験したことのない感触にズクリと身体が反応する。
…
って!
っていうか!?
ちょっと!ちょっと待ってーーーー!!!
ともだちにシェアしよう!