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第133話
バクバクする自分の心臓の音が煩くて邪魔だけど、身体を起こした俺がこの腕で抱きしめているのは確かに横溝先輩だ。
重なりあう身体のしなやかなラインや体温が服を着ていても伝わってくる。
触れるだけの唇…
…
離れそうな唇に、はむっと押し付けるようなキスをする。
ムードとかそういうの良くわからないけど、そんなちょっと触れるだけなんて嫌だ。
さっきの…さっきみたいなキスがしたい。
触れる唇を舌で控え目に舐めてみる…
それに返事をするように、再び軽くキスをされて繰り返していく……
こんなのじゃ足りないって欲張ってしまう自分に嘲笑しながら、下手くそなキスをしていく…
俺の舌が先輩の舌に絡み口内に侵入していく。
あああぁ……
スゲー気持ちいい……
気持ちが高ぶってきて、エッチな気分になってきてしまう。
もっともっと…欲しい……
それに…先輩のキスがただ今とっても積極的で、超嬉しいんだけど!
キスが深くなっていくと、先輩の身体が俺の身体に更に密着してくるから焦ってしまう。
え、
えーと……
あの…こ、このまま先に進んでいいの?
好きな人と抱き合ってキスをしてそれからその先…は……
「せ…せんぱ…ちょっと……俺…ヤバいす……」
「……なにが……」
「えと…気持ち良すぎて…あの…下半身が大変なことに……あの…」
「…」
「すみません…興奮しちゃいました」
「……てやる…」
「は」
クスリと笑われた気がした。その笑い方が何とも色っぽい……
「ヌいてやろうか……?」
「え」
今なんと?
横溝先輩の口から、ヌくとかそんな卑猥なお言葉が聞こえた気が!!
あ。いや!でも!だってっ!
「え、あの!駄目ですって!そんな先輩に……嬉しいですけど…先輩!…どうしたんですか急に…!……あっ!」
そんな隙にも横溝先輩の手が俺の硬くなった股間に触れ、優しく撫でられてしまった。
ハーフパンツの上から、スリリと股間を指先で擦られて、びっくりする気持ちいい刺激に身体がビクリと反応する。
「……したいって思ったから…してるだけだけど…」
「あ……う…」
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