6 / 142

第6話

… い、ってぇ… 「…くっそ…!…!誰だよっ」 てっきりあいつかと思ったのに…どうやら違ったみたいだ。 思いっきりチンコを蹴られて、暫く声も出せずに悶絶… アイマスクをしていたから相手が誰だかわからない。 気持ちよく寝てたのに、気配で起き当然のように引き寄せ抱きしめキスをした。 いつもと少し違う違和感はあったけれど、そのまま気にせず舌を押し込んでキスを堪能…その先もと思い体制を変えた瞬間に膝蹴りだ。 男子校だから相手も当然男だったけど…この痛み同じ男ならわかんだろうがっ…!!! ヒーヒー言いながらも、膝蹴りした人物のことをイライラしながら思い浮かべてどこのどいつか考える…けれどサッパリわからない。 今までの相手ではないことはわかってる。 抱きしめたとき細身で華奢だった。 … 嗅いだことのない香り…。ぺろりと下唇を舐める。 「ん…っふ…」 相手の零した吐息が脳裏を過る。 … …誰だ… ソファーに座りながら暫く考えていると、視界に入るいつもの場所にないものが目に入った。 … ベランダの隅からそれを拾い上げる。 眼鏡… 上から落ちたのかレンズが少し傷になっている。 物はとても良い品だ。 …ふーん… 「あれ、起きてたの」 「…」 振り返ると扉から覗く一人の学生。 「…まぁね」 「いつも昼まで起きないのに珍しい」 「何しに来た?」 「…ちょっと様子見に来ただけ」 とことこ近づくその学生は目の前まできて色っぽく微笑む。 「?その眼鏡どうしたの?」 「知らない。…落とし物っぽい」 無造作に眼鏡をデスクに投げてから目の前の人物の唇にキスをしてみる。 「ん!…」 口内を掻きまわしてわざと水音を立ててみた。 …やっぱりこいつじゃない…な… 「あ…っん…何…」 そういいつつも絡みついてくる身体を抱きしめていいところを攻め始めればすぐに甘い声を零し始める。 「…や、気持ちよくして…」 「いつも気持ちイイだろ…」 そう言いながらソファーに押し倒し二人身体を重ねた。

ともだちにシェアしよう!