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第11話

フレームは大丈夫みたいだけど、レンズは交換しないと駄目っぽいなぁ…立派にキズがついている。 「はぁ…」 兄さんに正直に話して直してもらおう。もらってすぐ壊すなんて僕って最低だな… 兄さんからプレゼントは大事にしまってるし大事に使っている。 「ついでに度も落としてもらおうかな」 中庭の芝生に転がりながら受け取った眼鏡と睨めっこをしていた。つんつんする芝生の感触と土の匂い。この匂い落ち着く… 雨は最近降ってないから寝転がってもシャツが汚れることはないだろう。 さっきのあの生徒…どこのクラスか何年かもわからないけれど誰だろう。僕より背は当然高かくすらりとした姿は堂々としていて美青年って感じだった。サラリとした黒髪は艶があって美しく、自信に満ちた張りのある声。カリスマ性あるリーダー的存在だ。 でも誰か知らない。 勉強もできそうだな。 …応接室のソファーで寝てるイメージが全くないからキスした奴とは違うのかもしれない… でも…もしかしたらあいつかもしれない… あーわからないっ!! 心がイライラざわつく。 あーあこのまま芝生になりたい…枝が見事なこの樹でもいいな。 昼下がりの日の光が木々の葉の間から零れてとても綺麗だった。 ふぅっと意識が遠のいていく… 気持ちが…いい… 予定通りの食後のお昼寝タイム。 まったりと寝入ってしまった僕の近くに人がいたなんてつゆ知らず。 「こいつ…サボり魔か…」 そんな呟きも僕の耳には届かなかった。

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