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第22話

「お礼って、なーーーに?」 ! ハッと、足を止めて前方を見るとそこにはキラキラと目の保養になるような人物が立っていた。 2年の香乃先輩だ。 スラっとした体格に長い脚。整った美形の顔はどちらかというと女顔で自信に満ち溢れておりサラサラとした黒髪が美しい。優雅に歩いて来る姿はとても絵になった。 …おー! すごい!隣の細田と次元が違う! 思わずぽかんと香乃先輩を眺めてしまった。 目が合うとニコリと微笑まれドキリしてしまう。 「うわ、何この臭い…」 「あ、あの…色々あって僕汚いんで、近寄らない方がいいです」 「そうなの?でーーーー?お礼って何?三階は知ってるか?」 「…ええと」 そりゃ当然知らないので首を横にふるふる振った。 細田は僕の肩に回していた手をゆっくりと離し何事もなかったかのように振る舞う。 「あー特に深い意味はないですよー香乃先輩。三階くんが友達思いだなーって思って褒めてただけですから」 「へー!そうなんだ。三階はそれ早く着替えた方がいいね?俺の部屋で身体綺麗にして…着替えようか」 「え…あ?はい?…」 細田と僕の間に優雅に割って入り今度は香乃先輩に肩を抱かれる羽目になってしまった。 「……」 「…あんさぁー君。俺のお気に入りに手を出したら…許さないよー?」 ジロリと横目で細田に視線を送る香乃先輩は凄く色っぽいんだけど…それが際立って恐ろしい。 ひえー!! 青ざめた無言の細田を残し僕は香乃先輩に連れられてその場を後にした。 「あの、あの先輩…」 「あーびっくりしたな。職員室の帰りに偶然会えて良かった!あいつさ…あれは近づいたら駄目な奴だよ。ついて行ったりしたら絶対駄目だから」 「はい、わかってます。それよりも僕早く教室に戻らないと」 「…なんで?そんなに臭いのに?っていうか本当臭い」 … 確かに臭いけれど!このままだとよくわからないけど本当に先輩の部屋に連れていかれそうだったので、何が起こったのかを手短に香乃先輩に話した。 「…うわーマジか。すぐ野宮に伝えよう。必要なことは全部してくれると思うから安心して?あ、野宮って生徒会長だから。その横溝って子も辛いだろうからな…」 「はい。有難うございます」 「じゃ、行こうか」 … 「…はい?」

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