87 / 142
第87話
成谷
何度も抱き締めて思うこと…
細い…
三階の身体の薄さに戸惑いつつ抱き締めるけれど、自分の欲望を抑えることが出来ない。
…好きだと言ってくれたことがこの上なく嬉しい。
こんな一言がこんなにも自分を浮かれさせるなんて知らなかった。
惚れてるって気が付く前から気になっていた三階の存在。柔らかな癖っ毛が特徴で眼鏡をかけて真面目な印象…ただの世間知らずなお坊っちゃん…
…でも違った…
薄い胸板に手を滑らせてみると吸い付くように滑らかだ。
あの時…気が付いたら夢中になって三階の胸にキスをしていた…
…
…あの野郎……
夏休みに起きた忌々しい出来事のお陰で、三階を最上階へと導くことができたがやはりムカつく…
「…ん…」
押し倒し優しくゆっくりとキスをする。
角度を変えて舌を絡めると唾液が溢れ…くちゅりくちゅりと響く水音……それと撫でられる刺激でぷくりと膨らんでくる小さな乳首がもっと触って欲しそうにピンとして可愛らしい。
「…あ…っ」
「どうした…」
三階の身体が乳首を摘まむたぶにひくつくのでキスをしながらわざと聞いてみる。
「な、なんでも……」
頬を紅潮させながら刺激に耐えている姿が可愛らしい。…もっと見たい…いろんな姿を…表情を…
「…そう…」
尖らせた舌でぺろりと乳首を舐めあげると三階の身体が捩るように動き、さらに耐える様子に満足する。
……なんか…
イケナイことしてるみたいだな……
既に三階の息は上がっていて涙目になってこちらを見ていた。眼鏡をかけていない彼の素顔はとても繊細な顔をして美しいと思う。
背格好が小柄なので可愛らしい印象が先にくるんだろう…
「あ…」
首筋から胸……腹にかけてキスをしていく。
何度も何度も…舌を使って舐めあげる。
太ももの内側の柔らかい部分を優しく撫で回すとある変化に気が付いた…
…
「…は」
「…はぁ…はぁ……あ、やあぁ」
三階の下半身が硬く変化していた…
軽くそこに触れると驚いて腰をひいて嫌がる。男のクセして何その反応って思う反面うぶ過ぎる三階がいとおしくてたまらなかった。
可愛い…
それと、刺激に反応しちゃんと勃起してくれたことに一安心する。
「はは…気持ち良くなった?まだまだこれから…」
唇と唇が触れそうな位置で囁きかぷりと唇を重ねて愛撫する。
「ねぇ三階…全部脱がしてもいい?」
ともだちにシェアしよう!