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第112話
「……またそれ…そんなに細いかな僕」
「……少しね…俺から見たら腰が細くて折れそうだよ」
「大げさだって……」
「……本当、今日…無事で良かった…聞いた時は心臓とまるかと思ったよ。あいつ…殴っても殴り足りない…」
耳にキスされてフゥっと吐息がかかると、さっきから抑えていた気持ちがじわりと高揚してきてしまう。
それを知ってか知らずか、撫でまわす成谷先輩の手は指先で優しく触れるのをやめてくれない。
「…もう殴らないで。あいつ明らかに僕を狙ってやったみたいなんだけど、駆けつけてくれたあの子のおかげで回避することができた……何故あの子…佳川って言ったかなぁ。……ぁ…何で知っていたのかとか…明日理由を聴こうと思って…ン……」
ふいに指先で乳首を刺激され言葉に詰まる…
人が喋ってるのに無視してそこを刺激するからすぐにぷくりと膨らみ、もっと触って欲しいと言っているようで恥ずかしいったら…
下からシャツのボタンを外されて耳朶を舌で舐められると、ゾクリとした感覚が背中に走り立っていられなくなって、思わずカウンターに手を添えてふらつく身体を支えた。
「じゃぁ明日…その佳川くんに事情を聴こうか…俺も気になるし。パンのお礼もしないと…佳川くんはどんな子なの…?」
「う、うん…ちょっと面白い子だよ。ちょこちょこ後つけて着たりするんだけど…っ…て…幸のファンみたいでとっても……可愛い……あ……ァの……」
「そんなに可愛いんだ…横溝のファン……そう…千歳は…妬いちゃうの?」
「そ、そんな妬くだなんて!……はぁ…あン……そ、そこ……駄目…っ!」
リラックス用のズボンを脱がされて、下着にするりと成谷先輩の手が入り、湿り気を帯びているそれを包み込む。
立っていられずその場にしゃがみ込むのを抱き抱えられてその場の柔らかな絨毯の上に仰向けにされた。
僕の上に馬乗りになった成谷先輩は、脱力している僕の手首を取り愛おしそうに手の甲にキスをする。
うっとりするよな笑顔はいつも僕の心を掴んで離さない。
「横溝に次は佳川くんか…千歳の本命は誰なの?」
「……誰って…あ、そこ……もっと……」
「千歳は可愛い子が好きだって…知ってるよ?まったく…横溝とイチャイチャしすぎだって…」
「幸は…大事な友達…は…嫌…そこじゃない……って…あの…ここで…するの?」
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