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第127話
俺の身長は大体三階先輩と同じくらい。だから横溝先輩の方が少し背は高い。
でも横溝先輩の方が細いから、体重は俺の方があるかな?聞いても体重…教えてくれないだろうなぁ…
俺、健康だし体力も素早さもある。
家で接客してたし愛嬌だって魅力的!
……勉強も美しさも先輩に勝てないけど!
「俺今絶賛成長期中なんで、たぶん横溝先輩の身長に追いつくと思うんですよね。そうなったら今よりかなり魅力的男子になっているはずなんです」
「…」
「あ、横溝先輩が今のままの俺でいいって言ってくれたら、今の発言取り消しますけど!つまり…」
「俺のことが好きだって言いたいんだろ」
「は、はい!そうです!」
会話していると抱きしめている横溝先輩の綺麗な顔が目の前に…
近くにあって…吸い込まれるように見つめてしまった。
整った目鼻立ち真っ黒な髪に瞳に…ピンク色の薄い唇が色っぽい…昨日も…昨日の夜もベッドに横になりながらチラ見したんだ。
わ、
わ……!!
迫ってくる!ちか…!近い!
恥ずかしくなってしまい、とっさに先輩の肩に顔を埋めてしまった。
急に…急にドキドキしてきた。
自分の耳が熱くなるのがわかって更にドキドキする。
「せ、先輩の美しさ…半端ないです!ズルいー!直視できないっ!」
「…何なんだよ…俺のこと好きなんだろ?キスとかしたいんじゃないのか?」
「え!!!キスしていいんですか!?」
「駄目だけど」
「はっやーーーーー!!」
「はは!……ま、せいぜい頑張っていい男になるんだな。あ、それと基本ここから先は侵入禁止な」
左右対称になっている部屋の真ん中を指差す。扉を背にして右側が横溝先輩の部屋、左側が俺にシンプルに割り当てられた部屋になる。
「え!!嘘!?ナニソレ!聞いてないです!一緒にイチャイチャな一時を過ごしましょうよ!」
「言ってないし!ほら、プライベートは大事にしないと、な」
そう言って笑いながら横溝先輩は、自分の机に向かい勉強を始めてしまった。
あああぁ……
同じ部屋に居るのに別々なんて寂しくて仕方がない。
しょんぼりしながら自分に与えられたベッドに横になりゴロゴロする。
スマホをいじって動画を見たりゲームしたり…
そんなことをしていたら、昨晩余り寝ていなかったせいか直ぐに眠気が襲ってきてしまい、気が付いたら思い切り爆睡していた。
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