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第3話
「――ぃ……おい、話を聞け」
「痛っ……何?」
ポカッと突然頭を叩かれて、顔を顰める。
「お前が話聞かないからだろ」
(めんどくさいなぁ。せっかく可愛い純くん泣かせようと思ったのに)
「何その顔。泣かされたいの?」
「冗談。よせよ、気持ち悪い」
「別に冗談でもないけど?」
そう言いながら距離を縮めてくる零夜の胸を押す。どうやら何かのスイッチに触れてしまったらしい。見た目も中身も俺の好みとは真逆だから、冗談でも勘弁してほしい。
「やめろよ」
「たまにはスタッフのテクニックチェックでもしてみたら?」
「ふざけんな、零夜お前っ……ちょ、本当にやめろって」
ドサッと畳に押し倒されて俺の上に零夜が覆い被さった。髪の毛が俺の頬に触れるくらい近いこの距離は、気持ち悪くて嫌な意味でドキドキする。お酒の影響もあってか、脈拍が早い。
「ほら、やっぱ飲みすぎだって。ガード緩すぎ」
「わかったから……、下りなよ」
「やだね。俺さっきなんて言った?」
「――――」
「やっぱ聞いてなかったんだろ」
そう言って顔を少し離すと、呆れたようにため息をついた。しかし、その表情とは裏腹に、股間が盛り上がっていて、思わず鼻で笑ってしまう。
「何勃たせてんの? 変態?」
「いや、だってお前可愛いから。なあ、入れていい?」
「だめに決まってるでしょ……早く下り、っ!」
グリッと膝で中心部を強く刺激されて、痛みに顔を顰め、息を詰める。
「そんなこと言える立場かぁ?」
「こんなことして……クビにするよ」
目をスーッと細めて睨みつけたのに、彼は余裕綽々にニッコリ笑った。
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