そんなこんなで銀の誕生日がやってきた 「…………」 去年と同じように銀の家のドアの前に立ちすくみチャイムを押せずにいた あの時とは別の意味で気が重い… ホントにアレでいいんだろうか…… はぁ…っと俯くと少しドアが開いた 「あ、やっぱまなや」 「………」 「またな、家の前で突っ立っとるんとちゃうかなぁって思ってん」 「………」 「ふふっ、ほら、今年は考えてくれとるんやろ？入り？」 そう言って銀はやんわり俺の手を引いて部屋の中に引っ張った 「……ん…」 「ん？あー、またケーキ買ってくれたん？ありがとおー」 「………」 不愛想に持って来たケーキを銀に向かって突き出すとまたニッコリ笑って喜んでくれる ぐりぐりと頭を撫でられた ………はぁ… やっぱりこれからプレゼントを渡さないといけないのかと思うと気が重い… 銀は何故か無駄にウキウキしててプレゼント無しなんて言える感じじゃなかった ……去年がっつり忘れちゃってたし…また何もしないなんて失礼だよ…な… 浮かない顔をしてると銀がこっちに向き直って俺の手を引いてソファに座った 俺の両手を握って指で遊びながら俺をみつめる ちなみに金さんは今朝強制的に追い出したって言ってた… 「じゃ、まなが用意してくれたプレゼント、見せてもらおかな？」 「………」 「ほらまな、プレゼント、ちょーだい？」 「……ッ」 銀はにやにやしながら俺が何か言うのを待っている そわそわと指を腕の方に這わせてきて銀は楽しそうだった 「…まーな♥」 「……ッ…」 ちゅっとキザっぽく俺の手にキスする銀を見て覚悟を決めた 腰を折って銀と手を絡めたまま耳元に口を寄せる 銀はふふっと笑ったけどじっとしててくれた もうどうにでもなれ!! 「ぷ、プレゼント…は…」 「んー…」 銀が俺の頭に自分の頭を擦り付けてくるから銀の匂いがする… はぁっと息を吐いて再度息を深く吸いなおした 銀の顔をまっすぐ見れなくて見上げるような形になった 「ぷれぜんとは……お…お、れ…」 「……ふふっ…それは…楽しみやなぁ…」 「…ッ～～～～」 楽しそうな銀の声と一緒に吐息が耳にかかった