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その2 カップルと言えば膝枕でしょう

「…あーケーキうまかったなぁ……まな、今度は何してくれるん?」 「あ…うん…えっと…」 まながわたわたしながら一生懸命本のページをめくっとる 付箋までして律儀やな… あの後まなは顔を真っ赤にしながらもケーキを全部食べさせてくれた 甘さ控えめのおいしいケーキやった 「銀…」 「んー?」 「こ、こっち…」 「んー」 まなは本を閉じるとソファに座ってオレを引っ張った 「ひ、ざ枕…」 「おぉ…」 「……きょ…今日だけだか…」 「そう言う事言っちゃいけないんやろ?」 「っう…」 まなは膝をもじもじとすり寄せて恥ずかしそうにしながらも待機していた 悔しそうな顔しとる悔しそうな顔しとる… その様子を見てニコニコしとったらプイッと顔を背けられた でもその様子を見てええコトを思いついた 「なぁまな、膝枕してくれるんやろ?」 「?…うん……」 「じゃあ、リクエストしてもええ?」 「……え…や…」 「これ着てきて?」 「だからいや…」 「ほら、あっちで着替えてきてええから」 「で、でもこれ…」 「あ、あとまな…」 何かと言い訳しようとするまなの言葉を遮ってまなを廊下の方に押す ちなみにまなに渡した服はこのあいだの旅行の時に着せようかと思って買っといた服の一つやった まだ抵抗しようとするまなにグッと顔を寄せる 「今日オレの誕生日な?」 「うっ…」 「じゃあ、待っとるから~」 「………」 そう言うとまなは黙って廊下の奥の方に行った 去年忘れとったの相当トラウマなんやろうな~…こっち的には好都合やけど… 背中に視線を感じたけど無視してわざとスキップでソファまで戻った まな…戻ってくるの楽しみやなぁ…

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