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その6 『好き』を伝える

「………」 「…まーな?」 まなはオレの服をキュッと掴んでだんまりしている 「まな?このまましちゃうで?」 「…………」 まながぎゅーっと目をつむって頭を横に振った かわええけど…正直こんなカッコのまなを膝に乗せとるからいろいろヤバい… 再度まーな?っと催促する そしたらやっとまながそっとオレの方を見ながら口を開いた 「…ぅ……そ、の……きょ、う…おれ…がんばる、から…」 「うん?」 「だ、から…こ…こ、こ…恋人…らしく…シ、たい……」 まな今日はやたらそれにこだわるなぁ…今までのは恋人らしくないとおもっとるんやろか? こつんっとまなの額にオレの額を合わせるとまなはぱちぱち目を瞬いてた そのまま話を続ける 「じゃあ…まな?まなの言う恋人らしいえっちってどんななん?」 「え…?…あ、それ、は…」 「……まーな?」 「………手…つないだり…とか…」 「うん?」 まなの言う通りまなの指にオレの指を絡める 手と手が触れただけだったけど、まなは少し照れくさそうにしながらも嬉しそうだった 「他は?」 「……た、くさん…ぎゅーって…す、る…」 「うん…」 「……あ、と…いっぱい、好きって言って……ちゅーもいっぱい…」 「ふふっ、たいへんやぁ…」 反射で目をつむるまなをしっかり抱きしめて唇に軽くキスした まなは突然の事に驚いた顔をしていた そんなまなを抱きしめたまま口を耳元に寄せる 「好き…大好きやでまな?」 「…ぁ…」 「まなだーいすき…愛してる」 「………」 「ほら、好きっていっぱい言うんやろ?まーな?」 「………」 「オレだけ?まなはいわんの?ズルいわぁ」 「………き…」 「ん?」 「………す…き…」 「ふふっ、うれし、ありがと」 チュッと照れて真っ赤なまなの鼻の頭にキスをした

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