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オレの恋人

「あっ!!銀!!たこ焼き食べよ!!たこ焼き!!」 「…………」 「あれ?銀たこ焼きいや?じゃあチョコバナナ!!」 「………チッ……」 オレの服の袖を握ってぐいぐい引っ張るバカみたいに派手な服装の健斗にハァ…っとため息をつく(健斗が着てたのは派手なひよこ柄の浴衣に仮○ライダーのお面、そしてまだまだいろいろ…) でもその溜息は本人に届く前に周りの大量の人の声にかき消されてしまった ……なんでオレが健斗と… くじ引きの結果、くじ運…というか運全般のないまなは見事あの暗そうな感じでウブそうなまなの事が好きやったって言う女子と一緒になっとった きっと今もまなのことが好きなんやろ まなと話すだけで顔を真っ赤にして目を潤ませとった しかもまなは手なんか繋ぎよるし… チッとまた舌打ちしてしまった まなはきっと天然っちゅうか…何とも思ってないんやろうけど… いらんねんそんな無駄なイケメンさ…オレとは死んでも手繋ごうとしないのに… 健斗は両手いっぱいに食べ物とおもちゃを抱えているのにまだ満足しないらしく今度はお好み焼きの屋台へ行こうとしていた 結局健斗に引っ張られてまなたち見失うし…あー気分わる… まなにかぎってそんな事はないやろうけど正直不安やった まな案外推しに弱いし…ちゅうかまずああいうタイプの女子に弱いし… そうして三度目のため息をつこうとしたところで知った声がした 「あっ!!猛だ!!」 「!?紺庄先輩!?……頬付先輩も…」 「…………」 顔を上げるとそこには頭にタオルを巻きTシャツを肩までまくり上げ慣れた調子でお好み焼きをひっくり返す猛がいた 猛は鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしとった でもオレを見て心底嫌そうな顔をする …なんでや… 「で、でも…なんでここ…」 「今日ここでみんなで花火見るんだよ」 「…みんなで?」 「クラスの人たちでね、一緒に来たの」 「じゃあ…学さんや志波先輩も?」 「うん、学は来てるよ、志波君は予定があるからって来てないけど…」 そんな感じで猛は店番を他の人に代わってもらって健斗と話しとった なかなかここは繁盛しとるらしい… ボーっと二人を眺める そこで思いついた ………健斗猛に渡せばええんやないやろか…? きっと健斗は喜んでここに残りたがるやろしそうすればオレも一人で思う存分まなを探せる… このまままなとあのおかっぱを二人きりにするわけにはいかん そう決めるとすぐに健斗をグイッと猛の方へと押した 「…わ、あぁ!!」 「ちょ…頬付先輩!?」 「猛、健斗あげるわ」 「は、はぁ!?」 「やから健斗あげるって、じゃあ…オレまなのとこ行くから」 「え、ちょ、あげるって…オレバイト中で……ちょ…!!ま、待って下さい!!」 「バイバーイ!!」 「紺庄先輩まで!!」 猛が怒る声が背後に聞こえた気がしたけど無視して人ごみを進んだ まなはオレの恋人や…

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