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おっぱい
「ふぇ…うぇ…もぅむりだよぉ~…」
「……ほらちづ、泣くのそろそろやめないと顔腫れて化粧直せなくなっちゃ…」
「むりだよぉ~!!」
「………」
こんにちは…夏輝です…
ついさっき頬付に担がれて連れてこられた千鶴を保護してとりあえずオレンジジュースを飲ませながら話を聞いている…
千鶴はぽろぽろ泣きながらオレンジジュースをすすってた
でもなんだかさっきから「おっぱいが…おっぱいが…」ってブツブツ言ってて話が良くわからない…
おっぱい…って……
「ほらちづ、一つづつ話しな?おっぱいは後でいいから」
「グズッ…すぎたくん…彼女いないって…」
「…良かったじゃん?」
「…ぐす…おっぱい…」
「いや、今の話のどの流れからおっぱいだったし…」
こうしてちょっとづつちづを喋らせていった
話しを聞くとちづは杉田に彼女がいないことを聞いて嬉しくなってしまったらしく照れ隠しで苦手なお化け屋敷に入ってしまったらしい
それでかくかくしかじかあって杉田と事故ちゅーしてしまい、さらにさらに事故で胸を揉まれたと…
なるほど…それでおっぱい…
「ぐず…おっぱいちっちゃいから…私おっぱいちっちゃいから嫌われちゃ…うぅ…」
「……………」
ちづはまだ自分の胸に手を当ててうっうっっと泣いている
うすうす気づいてはいたけどちづ結構アホの子だよね…
「でもさ…杉田別に嫌じゃなかったって言ったんでしょ?」
「それは杉田くんが優しいからでホントはおっぱいが大きいほうが…」
「おっぱいから離れろ」
「あぅ…!!」
ちづは涙をいっぱいに目に溜めてこっちを見た
「嫌じゃないって充分脈ありってことでしょ?彼女もいないって言ってるんだしちづがめそめそどよどよする理由ないよ」
「で、でも…」
「でも禁止、ほら」
ちづに手を貸して立たせる
スマホの電源を入れるとさっきメッセージを送った頬付からメッセージが返って来てた
実っても実らなくてもちづはちゃんと折り合いを付けないといけない…
でもやっぱり友人としては実って欲しいと思った
「もう一回杉田のとこ行こ?髪とメイク直してあげるから、何ならおっぱいも盛ってあげるから」
「!?」
「言えなくていいの?」
「……やだ…けど…」
「よし」
また泣きそうになるちづの涙を拭いてあげてから手を引く
…………ちづ…またフラれるのかな……
私にはあの二人の関係が何となくわかってしまった
ビックリしたけどでもなんか「あぁ…」って気持ちの方が強かった
でもちづはちゃんともう一度杉田に気持ちをを伝えるべきだ
深呼吸して一生懸命イメトレしてるちづを見ると気の毒な気持ちになるけど…
でもそれでも…
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