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友達のボーダーライン

「あ…ぅ……」 「え、と…その…」 「………」 「……と、とりあえず…えと…歩く…?」 「あ…う、うん!!あ、歩く…!!」 「じゃあ…」 俺は桜井さんと並んで歩き始めた あの後無言な銀に連れられて行った先には複雑そうな表情の桜井さんと桜井さんの友達がいてなんだかよくわからないけどまだ終わってないし二人で回っておいで?とか言われて送り出された ちょっと不安になって銀を見たけど銀はニヤッと笑ってウインクしてた さすがにここまでされると鈍感な俺でも告白されるんだろうなってことぐらいわかる ……なんか…改められると背筋伸びるな… 当の桜井さんはなんだかぽわっとした顔で下を向いたままだった 二人で並んで縁日の中を歩く 「………」 「………」 「……っくっちゅん…!!」 「!!」 「…ぅ…」 お互い何も喋らずただひたすら歩いて気まずいなと思ったら桜井さんがくしゃみをした ぷるっと小さく震えて顔を赤くして恥ずかしがってる あ…寒いのか…もう夏も終わりだし浴衣一枚だと寒いよな… あせあせと上着を脱いで貸そうと思った でもそこでふとこれは「ともだち」にしても良いことか迷った もしかしたら銀を傷つける原因になるかもしれないし桜井さんに変な誤解を与えてしまうかもしれない ……でも……………… もしかして俺のためにオシャレをしてきてくれたのかな…… 再度桜井さんがぷるっと身震いする 頭の中で鏡の前に立って一生懸命服を選ぶ桜井さんの姿が浮かんだ それから自分もいつも銀と会う日にもうちょっと容姿に気を使った方がいいかなって悩むことを思い出した …………… 銀はいつもそれを目ざとく見つけてほめたり喜んだりしてくれる ………気使ってもらえた方が嬉しいもんな…… そのまま上着を脱いで桜井さんの肩に掛けた

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