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妬かれる側

ダメだと思った 全然知らない人にとろけきったはしたないところを全部見られてしまったと思った 快楽の余韻で頭が真っ白で体がひくひくと痙攣する そんなふわふわした落ち着かない頭で一生懸命考えてこんなことしてたって学校に知られてしまうんだろうかとかそしたら銀も俺も退学になったりして親にも報告されたりして会えなくなるんだろうかとかいろいろ考えて泣きそうだった でもそしたら突然視界が開けて ビクビクしながら目を開けたけどそこには誰もいなかった 「…ふぇ……あ……れ…」 「クッ…くくっ…」 「え…あ、ぅ…あ…」 きょろきょろあたりを見回してみるけど辺りには俺と銀しかいなくてそのほかには誰もいなかった 慌てて銀の方を向く どういう事か説明してほしかった 「………」 「………クッ…」 「………」 「…ぶくくっ…」 「ッ~~~~~!!!!!!!」 そしてやっと銀にからかわれたんだとわかった そこに人なんていないのに銀が近づいてきてるみたいに言って、俺を騙して… 俺もまんまとそれに騙されて誰もいるはずもない所に誰かいて、聞こえるはずのない音を勝手に想像してあんなに蕩けてたんだ それを知ってどんどん体が熱くなった 銀がくすくす笑うのが悔しくて何か言ってやりたかったけど恥ずかしくて何も思い浮かばなかった いたたまれなくなって顔を覆ってふさぎ込む もう恥ずかしくって恥ずかしくって顔から火が出そうだった 「まーな?」 「ッ~~~~~~」 「イっちゃったんや?」 「ッ~~~~~~」 「見られてると思うて?それだけで?ほんとは誰もおらんかったのに?……ふふっ…えっち…♥」 「ッ!!」 「ははっ、耳まで真っ赤、かーわえ~」 銀が意地悪くわざわざわかってることを耳元で言ってくる 恥ずかしくて銀をばしばし叩いてみたけど銀はそれすら楽しそうににまにま笑って俺を抱き締めた ぐーで叩いても「いてっ、いて」って言うだけで楽しそうだ しかも正面から向かい合うように座りなおさせられてまたにやにや顔で俺を観察して楽しんでた 「ごめんて」 「…………」 「まなー?まーなちゃん?」 「………知らない……」 「もー、ちょっとやきもち妬いただけやん?」 「………やき…もち…」 「そ、まながちづちゃんとあんまり仲良くするからやきもち…」 「………」 やきもち…… その単語に一瞬気が緩む それにつられて顔まで緩みそうになったのを慌てて止めてそっぽを向いた ホントは銀が俺にやきもちを妬いてくれたのがちょっと嬉しかった でも俺は素直じゃないからそれを嬉しいって言えなくてこんな態度を取ってしまう… 「ふふーかわええなぁ~」 「………しらない……」 「ふふっ」 またこんなことを言ってしまう… でも銀はわかってるみたいに俺の唇にちゅっとキスをした ………しらない……

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